ISBN:4469244198 単行本 1997/12 ¥2,625

「北欧のロマン ゲルマン神話」Teutonic Myth&Legend

著:ドナルド・A・マッケンジー
編訳:東浦義雄+竹村恵都子
(大修館書店)

天地創造から神々の活躍、巨人族の反乱
英雄の盛衰・・・古い神々が滅ぶラグナロク『神々の黄昏』
そして新しい神々の誕生までがゲルマン神話の領域といわれる。

ギリシャ神話やケルトの伝説から比べれば
あまりなじみがないかもしれない北欧の神々の物語を
わかりやすい平易な文章で綴る。
巻末にゲルマン神話小事典もついていて便利。
主な登場人物の関係図(系図)も各話ごとについていて
北欧神話の入門書としてもいいのでは。

翻訳者の前書きによると
原著者のマッケンジー氏はその資料の大半を
『古エッダ』の各詩篇と、スノッリの『新エッダ』から得たらしい。
他に12世紀頃かかれた『デンマーク人の事績』という歴史書も
参考文献になっているという。

キリスト教が広く欧州に広がるとともに
異教の神々の物語は失われていく。
伝えるべき子孫たちはキリスト教に改宗していき
異教伝承を口にしたり書き残すことを敬遠したのかもしれないとのこと。

世界に広がる英文学として残るためにはイギリスに根付く必要があったが
神話を語り継ぐ北欧人の移住者のなかには、
文字を残す詩人や学者が乏しかったらしい。

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主神オーディンはアース神族の支配者であり最高神である。
世界は九つに分かれており、最も上方に位置する
アースガルズに神々が棲む・・・。

職人の技比べや巨人との力比べ、嫉妬、恋の話、
ちょっと子供っぽいようなことでも激しく立腹して
果ては戦争になってしまうのがすごい。
神話に出てくる神様ってどうしてみんなこうも
人間と同じ愚かさや可愛らしさを持ってるんでしょう。

オーディンと女神ヨルズの息子、雷神トールは
槌ミョッルニルを振るいまくって巨人を懲らしめる・・が
かなり短気でキレやすい神様です。
子供の頃恐怖体験でもしたのかしら・・・(謎)
あっちこっちで殴る殴る。

整った容貌をもちながら邪心に満ちたロキは
いつも悪巧みをして他の神々を苦境に立たせます。
狼と大蛇、そして半身が死体の怪物たちを
妖婆アングルボザに産ませ、ラグナロクでは
その怪物たちがオーディンやトールを死に至らしめる。
うーん。イメージが。
「高畠華宵展〜大正・昭和☆レトロビューティー」
を観てきました。平日の午後ということもあるし
会期も来週まで・・・だからかどうかわかりませんが
かなり空いていて、観に来ているお客さんは
ほとんど年配の方ばかり。
(それもおじーちゃんおばーちゃん多し)
展示にじっくり見入っているその姿を観るのがまた
想像をめぐらせるとなかなか楽しかったり。
若かりし頃や子供の頃、よく見た絵柄なのかしら?とか。
・・・イヤちょっとまて大正と昭和初期ならもう今
何歳になってんだ・・・んんーと。

それよかアタシ、やっぱ嗜好が年寄りかしら・・。
懐古に回顧、レトロ好き。

昔の「美人画」と呼ばれた日本画の流れをくむ
綺麗な挿絵やイラストを描く画家さんたちが好きです。
弥生美術館や竹久夢二の美術館は何度も行きましたし
こういう展示があるといつも行きたくなります。

華宵さんは広告イラストから注目されたイラストレーターで
当時のスター。華宵御殿の様子や、女の子にきゃーきゃー
言われただろうことが展示物や写真からよくわかります。
(ルックスじゃなくてね(たぶん))

あー、でも昔は今みたいにアイドルがブラウン管やら
そのへんやらにゴロゴロしてないぶん、作家や画家など
著名人に、強烈にラブコールした女学生が多かったみたいですね。

きっと多くの人が目にしたことある(と自分は思っている)
上目遣いの色っぽい艶っぽい絵。
乙女の絵が多いのはもちろんですが、少年たちの絵もまた
色気全開。って私の目にフィルターかかってるのか。
それから、大正昭和の女性の服装についての展示が
面白かったです。れとろ・もだーん。

今回メインは華宵さんですが、竹久夢二と蕗谷虹児の作品も
ほんのちょこっとだけ展示の最後のほうにまとめて置いてありました。

主催が地方新聞社なのですが、あまりタダ券をばらまかなかったのかな。
大手某新聞社などが主催する美術展だと、会期終了間際に
招待券を大量に購読者に配布して週末ものすごく混んだり・・・
ということがたびたびあります。

でも空いている展示を観られることが一番の幸せ。
何と言っても自分のペースで、好きなだけ
じっくり眺めることができるからです。

楽しみにしていた図録はなくて、普通の本屋さんでも扱う
美術特集本が、この展示に合わせるように発行されたらしい。
小さい本なのでがっかりしましたが、展示されていた絵で
ウチにある本にはない絵もいろいろ載っていたので買いました。

展示は美術館「えき」で今月21日まで。
ISBN:4152033932 単行本 1989/04 ¥1,575

「アルジャーノンに花束を」
著:ダニエル・キイス
翻訳:小尾 芙佐 (早川書房)

「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」『機械たちの時間』で
思考する兵器タチコマのひとつがブースで読んでいた本。

話の流れ、タチコマが賢くなっていっていることが
問題なのかな?と見ている間、明らかにどっかで観た装丁に
すぐわかった視聴者もいるだろう。

私の場合、読んでしまったあとも、
手元にずっと置いておきたい本の中のひとつ。

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そういえば現在深夜で放映中の攻殻機動隊SAC、
既にDVDで出ている分の全話は放映しないのかな。
テレビ局の公式サイトでは上記『機械たちの時間』は
第13話になっていました。

うーんと。放映しちゃマズい話でもあったのか。
残虐シーンやエロ以外で何かあるのかしら。
今更そんなもの・・・深夜帯放映なのに。
DVDの売り上げに関わることかな。まさかね〜。
オトナの事情をちょっとは説明して欲しいなあ〜・・・。
ISBN:4062582341 単行本 2002/03 ¥1,785

「聖なる王権ブルボン家」

著:長谷川 輝夫
(講談社選書メチエ 234)

ブルボン家は、16世紀末から18世紀までのフランスを支配した王権である。王権としての歴史は内戦の時代のアンリ4世に始まり、断頭台の露と消えたルイ16世によって終わる。ルイ16世の弟たちがナポレオン1世の時代の後に王位に就いてはいるが、それはそれまでの王朝とは一線を画しており、ここでも触れられていない。 (レヴューで表示されたママ)

内戦を勝ち抜いたアンリ四世。
実母と抗争するルイ十三世。
「太陽王」ルイ十四世。
愛人たちにおぼれたルイ十五世。
そして断頭台の露と消えたルイ十六世。
強き王と華麗なる人間模様が織りなす
フランス絶対王政の栄華と自壊を活写する。(表紙紹介文より)

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ヨーロッパの覇権をめぐるハプスブルク家との対立もすごいし
イギリスとくっついたり離れたり長らく戦争したり。
カトリックとプロテスタントのいざこざに
王位継承戦争、内戦、反乱、革命・・・
世界史の教科書で年代だけ、あるいは事件の呼称だけ
言われたら、どれのこと言ってるのか頭が混乱しそうなくらい
いろいろあったらしい・・・。

フランス。でルイ、と言えば
「ベルばら」からの知識がほとんどで、
そのイメージで最後のブルボン家の専制君主は
錠前づくりが趣味で凡庸な人、とか
マリー・アントワネットとフェルゼン伯の話とか。

そのあとでS&A・ゴロン原作の歴史大河小説を
少女漫画化した木原敏江さんの「アンジェリク」を読んで〜。

そのあとはちまちまドキュメンタリーや洋画、美術品の解説などで
「こーんな感じ」と勝手にイメージを抱いていた。

実際にブルボン王朝の話を読んでみると、これまた面白い。
ハプスブルク家と神聖ローマ帝国の話も面白いが
フランスからみた欧州史もいいな。

小説の印象から、子供の時に戴冠して、摂政や宰相に
骨抜きにされた傀儡のような王様たちかと思っていたが、
彼らを主人公として、その視点で考えていけば
「ただの」世襲君主ではないと思える。

またブルボン王家が台頭して、フランス革命で終焉を迎えるまで
(王政復古の時のルイ16世の王弟たちについては除外)
たったの二世紀(16世紀末〜18世紀末)しかないことも
よく知りませんでした。もっと長いことフランスに
君臨してたのかと思っていました。

「鉄仮面」のエピソードは出てきませんが
また新たな発見もたくさんあって、関連書籍をリンクしてくのは
楽しいなあと思ったしだい。

あと、この本は、著者の「人間」に対する深い愛情が感じられて
読んでいてホントに面白かったし、多くある研究本や歴史書の
なかでも大変読みやすかったです。
ISBN:4062680092 単行本 1998/06 ¥1,575

「鉄仮面」
文:さとうまきこ
原作:フォルチュネ・イポリート・オーギュスト
   ・アブラハム・デュ・ボアゴベイ
挿絵:建石修志

痛快 世界の冒険文学9(講談社)


子供から大人まで楽しめる冒険文学シリーズ。
どの作品タイトルも、読んだことはなくとも
聞いたことがあるものばかりです。

とは言っても活字離れの昨今、どれだけの子供や大人が
このシリーズで刊行されている物語を知っているかどうか。
年配の方たちだったら、子供の頃どきどきしながら
読んだ冒険譚の数々を覚えているかもしれないです。
私自身、子供の頃から図書室や書店の背表紙でなじんでいるものの、
実際の内容についてはほとんど覚えてなかったり
登場人物やあらすじ、イメージだけしか浮かばないものが多いです。

このシリーズの特徴は普段ミステリーやハードボイルド、
児童文学など様々な分野で活躍している作家たちが
文章を担当していることです。

字が大きく、ルビもしっかりふってあるし
作品背景や歴史の解説もあって面白いシリーズです。

刊行して少したってから、とりあえず読みたかった
菊池秀行さん担当の「吸血鬼ドラキュラ」(挿絵:天野喜孝氏)と
藤本ひとみさんの「三銃士」(挿絵:東 逸子氏)だけ
買いました。最近は全巻揃えて置いてある書店が少なくなりました。
出来れば揃えたいくらいですが、値段と巻数、収納場所を
考えると今のところ無理そうです。

今回「鉄仮面」は公立の図書館で見つけました。
先日読んだ「ブルボンの封印」で、鉄仮面について
もともとの話や伝説を知りたくなりました。

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17世紀後半、フランスをルーヴォワの悪政から救おうと
青年貴族モーリスは、同意する貴族たちの連判状を密かに
恋人ヴァンダに託し、かねてからの計画を実行しようとする。
しかし身内に内通者がいた為に、罠にはまり捕らえられてしまう。

ヴァンダはモーリスを救うためにパリに赴き、
かつてルイ14世の恋人だったソワソン伯爵夫人と共謀して
モーリスとおぼしき鉄仮面を被った囚人を脱獄させるが
それはまったくの別人だった。

いったいモーリスはどこに。
また鉄仮面を被っていた囚人の正体は・・・。

ヒロインは初恋の人の追跡と奪還のため、一方で
高官たちは鉄仮面の正体を世間に知られまいとし
それぞれ画策する30年以上の月日が描かれる。

ヴァンダが波乱に満ちた薄幸(?)の生涯を閉じ
「鉄仮面の男」がそれを知るラストシーン。
描写はとても短いが、場面が目に浮かぶようでした。
「〜どこでもいっしょ〜 トロと流れ星」

Video Game ソニー・コンピュータエンタテインメント
2004/04/01 ¥6,090 (PS2ソフト)

「どこでもいっしょ」シリーズの新作。
白ネコのトロに言葉を教えながら、街の人の悩みを
解決したり、何かをお手伝いしたりするADV。
言葉遊び&おつかいゲーです。
プレイヤーキャラは男女選択できます。

シリーズに共通するのはコトバ登録。
トロをはじめ、キャラクターたちに単語を覚えさせることによって
キャラの会話から街の掲示板やラクガキに至るまで
(それら語句が)反映されていきます。
自分から何度も登録しない場合でも、途中の会話で動物たちが
よく言葉を尋ねてくるので、少しはたまっていくのでは。

最初の作品から既に5年だって。ずいぶんたったな〜。
キャラクターは平日朝の情報番組でちょこっとずつ出てきてますが
一時期と比べて人気はどうなんでしょう。
今はゲームから入った人より、テレビを観て気に入った人が
キャラクター商品などを買うのだろうか。

可愛いモノや脱力系に興味なかったり
ヌイグルミやキャラ小物などの媚びた様子を観ると
虫唾が走る人には向いていないゲームだったり・・・。

今回はキャラクターがいっぱい増えてて
どれも「狙いすぎ」ってくらいおバカな動物に
後ろから愛の蹴りをくらわしたくなる〜。

どこいつキャラはずーっと好きなのですが
以前発売された「トロと休日」がかなり退屈で
(ぼんやりのんびりするには良かったです)
価格からするとお値打ち感がなかったため
その後の「えほん」は買いませんでした。
今回は最初のシリーズに戻ったような立体トロで
お部屋から出る楽しみを味わっています。

このゲームも、数ある他ソフトと同じようなマトモな値段です。
(もっと安いものもたくさんあるし)内容を考えて満足する
価格なのかどうか。もちろんまだ全クリしてないので
どうとも言えないです。

すごい楽しみだったので、セールや廉価版発売まで
待てなかった・・・。でも序盤やった時点で
買って良かったと思いました。

各話ごとの課題(頼まれごとや悩み事の解決)は簡単。
まんべんなく街を歩き人と会話すればストーリーが進みます。
メインのストーリーから外れた「隠れたお使い」もあるようです。

以下、物語内容に触れています。



引っ越先にトロがいて、一緒に暮らすことになる主人公。
トロと一緒に願いごとをした晩に輝く流れ星が落っこちてくる・・・。

第1話は流れ星を探しに行って、皆と仲良くできない
ニワトリパンク少年アンドリューに関わる物語。

第2話は下宿先の管理人さんの昔話から、住人たちの間の
トラブルについてのお話。

現在、第3話目をのんびりプレイ中。
THE CRANBERRIES/NO NEED TO ARGUE +5
(THE COMPLETE SESSIONS 1994-1995)
CD ユニバーサルインターナショナル
2002/09/11 ¥2,243

オードゥ・トゥ・マイ・ファミリー
アイ・キャント・ビー・ウィズ・ユー
21
ゾンビ
エンプティ
エヴリシング・アイ・セッド
ザ・アイシクル・メルツ
ディサポイントメント
リディキュラス・ソーツ
ドリーミング・マイ・ドリームス
イェーツ・グレイヴ
ダァフォディルス・ラメント
ノー・ニード・トゥ・アーギュ
アウェイ
アイ・ドント・ニード
クロース・トゥ・ユー
ソー・コールド・イン・アイルランド
ゾンビ(Camel’s Hump Mix)

またカタカナ・・。もう直すの面倒だからこのまま。

Cranberriesで最初に買ったのは輸入版の
"To The Faithful Departed"
これも声が耳から離れなくなったクチ。

日中の雑事しながらリピートするには
ちょっと重苦しいかもしれない。

邦楽も手をかえ品をかえオムニバスにしたり
ベスト版にしたり出してますが・・。
洋楽はさらに何度も何度も装丁を新しくして
オマケトラックをつけて出してますよね〜・・。

年寄りはかつて聴いた音楽にフラフラ引き寄せられちゃう
灯火の虫ですから(お前だけだ)持ってなかったアルバムに
対訳がついてオマケがついてちょこっと安いと買っちゃう。

輸入版のほうが安いのは先刻承知ですし
ライナーノーツの「時代を切り開いたどうのこうの」褒め評や
ライターの少年誌のアオリのごとく決まりきった語り口にも
辟易するほうなんで、安いほう買えばいいじゃんなんですが
訳でおおまかにどんなこと歌ってるのか知りたいんだよー。
意訳で解釈の違いもきっとあるんだろうが・・・。

母国語歌詞でおおまかにわからないでもないものもありますが
たいていはわかりません。語学赤点。
ISBN:4101236178
著:藤本 ひとみ (新潮文庫)11/1995 ¥620

最近欧州史づいてるので、以前買って読まずに
そのままだった本を引っ張り出してきました。
わーもう10年近く前なんだ。
いい加減ためてる本読め・・。

有名なディカプリオの映画も、鉄仮面伝説についても
よく知らないのですが、この小説では大胆な仮説を
打ち立てているらしいです。

キャラクターの現在も過去も恋の甘いロマンスばかりが
目立つようですが、政治や風俗についてかなり調べてあり
れっきとした歴史小説。
前半キャラの飾りでしかなかった肩の刻印の秘密も
下巻で明らかになり、ブルボン王朝の秘密だけでなく
政治の腐敗と冤罪事件の全容が見えてくる。
当時のイギリスやイスパニアとの緊迫した関係も語られてます。
王の器とは、神と国が認めることとは何なのか考えちゃいます。

ジェームズがルイ14世の双子の兄だということは
上巻から徐々に読者にも想像できるようになりますが
では、その鉄仮面をかぶるのはいったい誰なのか?
というのがラストに語られます。
だいどんでんかえし。・・・のような少女漫画的には
お約束のような(笑)

マリエールのことを考えた場合、すべての邪魔や障害は
取り払われ、恋の成就となって大団円なのですが、
それにしてもヒロインは強い、といった感想です。
ひたむきな姿はいいが、マリエールもマノンにも
どちらにも共感できないなー。多くの同性に支持を受け
好かれるようなヒロイン像を描くのは難しいだろうと思いました。

ルイ14世の愛人の立場を自覚したとき、屈辱と
自立の意識に目覚めるマリエールですが
実際のところルイ14世の愛人は屈辱的で
恋の終わりが見えるのに、初恋の男だったら
何でも乗り越えていかれるのか〜・・。

自信が無くてヘタレで優柔不断なルイ14世ですが
ここまでダメ男だとかえって愛しくなります。
上巻でマリエールとマノン姉妹を恋の虜にして
去っていったジェームズですが、どんなに「真の宝石」
「正当な血筋」を強調しても、私はいまいち強烈に
惹かれるものがありません。定番ヒーロー的。
丘の上の王子様か、伊集院少尉的ポジション(古)。

やはり報われない脇役好き、知略に長けた参謀好き。
アドリアンやフランソワといった脇が魅力でした。
ISBN:410123616X
著:藤本 ひとみ (新潮文庫) 11/1995 ¥620

17世紀半ばのフランス。ルイ13世が崩御間近、
枢機卿マザランは馬車を走らせていたが、
その車輪が捨て子を運ぶ男を轢いてしまった。
王の遺言を実行するため、またこれから明けていく
己の時代のために急ぐ彼は、名も無い下級市民の
人身事故に関わっている暇はなかった。
それを利用した女がいた。
かくして数奇な運命の元に生を受けた赤ん坊が
もうひとりの運命の子と出会う。

肩に刻印のある娘マリエールと、
ブルボン王朝の最高機密であるジェームズ。

二人が自らの出生の秘密を探るべく
それぞれの道を歩き始めるまでには
15年の月日があった。

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『恋と陰謀が渦巻くルイ王朝を舞台に、運命に
 果敢に立ち向かう若き男女を描いた歴史ロマン』(帯より)

キャラクターがひとりひとり際立っていて、
その行く末が気になっていっきに上下巻読んでしまいました。
けして少なくない主な登場人物すべての事情や心情を
各人の立場で描いているため、ある意味、映像化のための
キャラ設定資料集を読んでいるような気持ちになりました。
でもただのキャラ萌小説と言えないところが
ジュニア小説作家から華麗に歴史ロマン小説家に転身した
著者のすごいところだと思います。
複雑な時代背景、風景、人物の衣装の細かい記述など
これ、コミックや映画になったら面白そうだなぁ、と
思っていたら、既に10年も前に森川久美氏が漫画化
していました。(最初ASUKAコミックスDX/
現在講談社漫画文庫から刊行)

少女漫画で言えば、主人公としてとらえやすいのは、
捨て子のマリエール。初恋の男性の力強い励ましと
愛の誓いの言葉を胸に、何事にも負けずに立ち向かう
(よくあるパターンと言っては何ですが)ヒロイン。
純粋で清楚、良心的で美しく、出てくる男性すべてを
を惹きつけずにおかない娘です。
三弁の百合の紋章に横一文字の名前という刻印が
肩に刻まれている、という設定も何やら謎めいて
想像するとビジュアル的にも興味を誘います。

彼女が想い焦がれ、苦難の中でも心の支えにしていた
ジェームズですが、これまた美形。
意志の強い高貴なまなざし、輝く黄金の髪。
本編でも繰り返し綴られる『セルリアンブルーの瞳』。

序盤で成長した二人が再会する場面で
あまりのかっこよさに目を伏せるヒロインですが
恋の花咲くその辺りの長い表現ときたらこれこそ
少女小説で培った(?)著者の得意とするところでは。

恋に障害はつきもので、マリエールの義理の妹マノンの
すさまじいまでの嫉妬と憎しみ、妨害に至る様子は
うすら寒くなります。毒薬の知識を得るため、
義姉より早く官能を知るために、変わり者の錬金術師に
身を任せるマノン。このへんも本編全体からすると
一章割いて詳細を記述する必要性を感じなかったが
これもまた作者のこだわりなのだろう。
マノンもまた、ジェームズの愛を姉から奪うために
出生の秘密を追って英国に渡った彼を追って
故郷を離れることになります。

マリエールは自分の本当の両親と
肩の刻印の謎を探しにフランスへ赴きます。
その途中であったジェームズそっくりな青年と
側近の二人と出会うことによって彼女の道は
どんどん開かれていき・・・。

個性的なキャラクターがたくさんいて
メインキャスト誰もが主人公のよう。
上巻ではジェームズなんて影薄くて。

序盤ではマリエールとジェームズを中心に
歴史の大事件を追っていくのかと想像していましたが
第2部から目立つのは、ジェームズそっくりの
現国王ルイのマリエールへの片恋。そして暗躍する
貴族たちと、ルイの側近アドリアンの頭脳ゲームです。

(下巻感想に続く)
ISBN:4087202283 01/2004 ¥735

著:広瀬 弘忠
(集英社新書)

プロローグ>古い「災害観」からの脱却を目指して

第1章・・・災害と人間

災害とは何か
災害時の人間行動−災害心理学的アプローチとそこからわかること
災害対応の類型
災害の衝撃から回復まで
防災のジレンマ

第2章・・・災害被害を左右するもの

避難行動の重要性
避難行動の仕組み
避難行動に影響するヒューマン・ファクター

第3章・・・危険の予知と災害被害の相関

災害の予知
災害警報とは何か
伝達と受容
リスク・コミュニケーションの必要性

第4章・・・「パニック」という神話

パニックとは何か
パニックが発生する時
パニック恐怖症がもたらすもの

第5章・・・生きのびるための条件

生きのびるとは
どんな人が生きのびるのか
サバイバーはどう生きるか

第6章・・・災害現場で働く善意の力

援助行動と愛他行動
災害と援助行動
ボランティア活動

第7章・・・復活への道筋

社会の変動因としての災害
被災社会が外部支援を引き出す条件
災害復興に影響をおよぼす要因の連関
社会システムの機能の変化

エピローグ>「天」と「人為」の狭間に生きる人間として

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大きな地震や火災、悪天候による影響・・今ならばテロも含めて
様々な災害はいつでも起こりうる。そしてそのとき、
的確な行動を取ることができる人間は少ない−。
安全に慣れているが故に、危険を回避したり、対処する能力がない。

災害における人間の心理を古今東西の実例から追っていきながら
「このとき、どうするべきか」を問いかけ、またそれぞれの案を示す。阪神淡路大震災から9.11テロ、最近だと真夏のNY大停電まで身近な例があげられており、とてもわかりやすい。

必ずしも災害時によくあるイメージ通りのパニックは起こらない。パニックはいくつかの条件が揃わなければ起こらないという記述や、災害時における心と身体の活動性の話はとても興味深いものだった。

この本を知ったのは確か新聞の書評だったような気がします。
本屋で読みたくなるような新書を探しているとき、タイトルに覚えがあって、手にとってみたら面白そうだったので。運良く当たりました。何でもそうだが、「これがすべてその通り」というわけではない。でも、防災について考えるなら、一度読んでおくのもいいと思いました。
Oasis/The Masterplan
CD Epic 1998/11/03

Acquiesce
Underneath the Sky
Talk Tonight
Going Nowhere
Fade Away
Swamp Song
I Am the Walrus [Live]
Listen Up
Rockin’ Chair
Half the World Away
It’s Good to Be Free
Stay Young
Headshrinker
Master Plan

聴いてても安心。(何故)
THE SMITHS/The Queen Is Dead
CD ワーナーミュージック・ジャパン
1997/11/25 ¥1,785

THE QUEEN IS DEAD
ザ・クイーン・イズ・デッド

FRANKLY,MR SHANKLY
フランクリー、ミスター・シャンクリー

I KNOW ITS OVER
アイ・ノウ・イッツ・オーヴァー

NEVER HAD NO ONE EVER
ネヴァー・ハッド・ノー・ワン・エヴァー

CEMETRY GATES
セメタリー・ゲイツ

BIGMOUTH STRIKES AGAIN
ビッグマウス・ストライクス・アゲイン

THE BOY WITH THE THORN IN HIS SIDE
心に茨を持つ少年

VICAR IN A TUTU
ヴィカー・イン・ア・テュテュ

THERE IS A THAT NEVER GOES OUT
ゼア・イズ・ア・ライト 

SOME GIRLS ARE BIGGER THAN OTHERS
サム・ガールズ


半角英文字だと検索できないよ!
それからタイトルが全部カタカナ邦題だったよ!

・・・それはいいとして。

MDはよくとっかえひっかえ聴くが
CDは相変わらず入れたら入れっぱなし。
一日〜数日間ずっとそのままで気が向くと再生。

以前。英会話教室で好きな音楽を尋ねられて(基礎英語?)
「過去(失礼な)の人だけどすみすでーす」って答えたら
ネイティブの先生が「ああ、クレイジーもりっしーね」と
鼻で笑われて何なのと思った。

『EDEN』描いてる遠藤浩輝さんの短編集 2 (アフタヌーンKC)の物語の中でも「おかまのモリッシー」とか書かれてて
へーそうなんだ・・・(フクザツ)と思いました。

聴き始めたのはもう10年以上前ですが
当時はただ旋律と印象的な声、自虐と社会風刺にあふれた
ひねくれた(これまた失礼な)歌詞が好きで聴いてて
そのボーカルが誰でメンバーがどんな人かなんて
全然頓着してませんでした。
すっかり大人になっちゃってから廉価版を少しずつ
買い集めました。

今でも流しっぱなしにしてるのが好きなアーティストです。
ISBN:4789501043 単行本 香川 芳子 女子栄養大学出版部 ¥900

タイトルの通り、食品成分表2004年度版。
カラー食品ガイドでは頻繁に食卓に上る定番野菜をのぞき
名前入りで写真が載っていたり、他の食材や香辛料も。
ひとくちメモつきで料理のお供にもなるだろう。

成分表は一食品100グラムあたりのカロリーなので
パッと見で判断するような項目はなかなかない。
調理師・栄養士さんや、専門に勉強する学生さんたちの
副読本に使われそうなテキスト。

主な栄養についての特徴も解説。
アミノ酸組成表、食品脂溶性成分表などは
家庭ではなかなか利用する機会がないかもしれない。

他に
・調味の割合、調理の基本について
・日本人の肥満BMI(体格指数)
・健康づくりのための運動所要量
・日本人の栄養摂取状況
・学校給食の所要栄養量基準
・平均寿命/各国の死亡総数死因別死亡率
など

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俄かに一日の摂取カロリーに興味が湧いて購入。
ダイエットや栄養分、食品カロリー表などは
ネットで検索すればいくらでも出てくるが
反省を促す為に・・・とまた余計な使命感に燃える。

カロリー表や運動所要量などはこの本をもとに
書かれている書籍やダイエットサイトは多いのでは。
ある料理品目について何キロカロリー、とでも
書いてあるもっと楽しげな本を選べばいいのかもしれない。
だが、例えばごはんお茶碗に軽く一膳、と言っても
その数値はサイトによって様々だった。
炒め物や煮物にしても、材料や入れる調味料、油で
同じ料理品目でもカロリーが全然違ってくる。

それならこの食品はこれだけで何キロカロリーと
はっきりわかるほうが、最初は面倒くさくてもあとあと便利。

巻末の標準計量カップ・スプーンによる重量表(グラム)は
便利だと思った。大さじいっぱいの水と砂糖の重さは
違って当たり前だもの、カロリー計算だって違ってくる。
(え?今更ですか?)

内容の濃さの割りに値段もお手ごろなので
一家に一冊あってもいいかなと思いました。

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今年は正月明けて気づくと年末から5キロも増えていた。
今も気を抜くとじわじわと増えていきそうで恐怖。
10年前から比較すると10キロ、ウエストにして14センチ。
年齢とともにちょっと太るのはしょうがないわよ〜などと
崖っぷちで目をつぶってきたツケがゆっくり襲って来てます。

いい加減なダイエット願望から何年もかけて
太りやすく痩せ難い身体にしてきたんだから
また長い時間かけて少しずつ戻して・・・というより
せめて今を維持する為に何かしたいけどわからないから
とりあえずカロリーについてちょっとでも気をつけたいという
思い立ったが吉日の衝動的な行為であって
三日坊主にならないように無理なく続けていけたらいいな(やっぱり願望か)
DVD バンダイビジュアル 2004/02/25 ¥2,800

「攻殻機動隊SAC」ファンのためのお楽しみ盤。
オリジナルのミュージッククリップがどんなもんやらと思って購入。思ったより面白かった。
 ただ、ほんとーにそのまま名場面を編集して、サントラにも入ってる3曲のっけてるだけなので、曲もシーンも特に思い入れ(?)なければ流れていくだけ。

 それから『タチコマな日々』が3編。最初、本編を数本だけDVDでレンタルしていたときは、巻末の白い背景のコントのような短編はどうも笑えなかった。メカヲタが「可愛い楽しい」と思うものはこういうものなのか?と多少気持ちで引いていたものの、本編でも可愛い声にも慣れてきたところで同じ穴のムジナ。慣れればなんでも可愛く見えるのだな・・・。

 スカパー放映用の予告編と、インフォメがいろいろ。実写版素子さんのCMを収録するのはお願いだからヤメテ。がっかりするから。

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 予約して取りに行ったのは3月はじめ。公式ログの例もあるのでまた全部観ないとつまんないのかな、としばらく放っておいた。時間がポカッと出来たので最近観た。本編は今のところ何度繰り返してみても飽きない。深夜帯の放映はずっと録画しているがやっぱりDVDでも欲しいな〜。いつかBOXで出るかしら買えるかしら・・・。
 
 一時激しくハマると後先考えずに集めるほうだが、自分にホントに必要なモノを選ぶ目はちっとも成長しないみたい。今はちっこい豆兄とヨロイの弟君のテレビシリーズDVDを初回版から買っているが、開封していない上に原作のほうがずっと好きなのでいまいちアニメを何度も観る気が起きなくなった。原作のほうが好きなのに、と思いながら最終巻まで惰性で無理に集めるくらいなら、他に好きな作品を買えばいいのにっ。

 はまり始めは映像だが、原作を手にすることによってそちらに愛着が湧いてくる作品が多い。今のアニメーション映像は美しく、色彩も綺麗、キャスティングもぴったりと思うことは多いのに何故だろう。原案設定だけいただいて、別物として個々の作品が見事なほうが、安心して観ることができる。
 アニメ化作品、物語は原作を追っていながら余計な装飾や補填をすると、「違う」ことに違和感が募って楽しく観られない。映像ならではの表現をするのは当然だが、放映話数や構成の都合上、原作の良さを殺すばかりでは何の為に同じ物語を綴るのか。原作で物語の決着もつかないうちにアニメ化するからそうなるのか・・・。
 
思ったより短い作品でした。
かなり一人よがり〜なところのあるホンだなあ。
台詞、各種書物からの引用が多すぎて
何のことを言ってるのか元ネタをよく知らないと
極めてわかりづらい。
映像は綺麗。それは当然のことのよう。

メカデザインや街中のイメージはスキズキだろう。
飛行機のツバサの先の細かい部分など
デザインは私は余計だと思った。
「メカ」まで生き物くさくしなくてもいいような気がした。
ああいうの好きな人は別に気にならないだろう。

ことさらに残虐な「死体」を見せることを
しないのも良かった。多少は出てくるけど見せ方に
気遣い(笑)があったような気がした。

何度も観返したら、その都度感じることや
考えることが少しずつ変わっていくだろう。
今後、特にこの映画のことを思い浮かべず
手に取った本に、もしその引用されていた文章があったのなら
あるいはアタマの隅に残っていた「言葉」が
登場人物の口からこぼれてきたら、「ああ、そうか」と
ひとりで納得するに違いない。

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「引用」は元を知らない人にとっては謎めいて
たまに使う分にはいい。多用すると受け取る側は
置いていかれてしまう。
「気取ってる」よなあ、って感じ。

気に入っていたり、思い入れのある言葉、
この場面に合うなととっといた言葉など
本人だけがわかっているものを、羅列するとき
「どうせわからないだろうな」と
「わかってくれるよね」という想いが同居する。
たくさんいるなかで「わかってくれるひと」が
いるかもしれないと思う。

今まで自分が吸収してきたあらゆるものから
引っ張ってきた「ことば」を、自分じゃないだれかが
「あ、これは○○のこと?」ってわかってくれたときは嬉しい。
でもこれは私の場合で、他の人はどんなつもりでこういう
引用するのか、それをどんな気持ちで受け取るのかわからない。

ストーリーや映像、細かく感想はあるが
この引用多用が印象に残ってるって事は
わかんない言葉が多かったのがかなり悔しかったのかも。
つまりはケムに巻かれた一回目ということか。

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あと、「ここ、いいよ〜」とか「ここヤリスギ。
ちょっと滑稽」って言いたいことはあれど
公開中でネタバレになるのでもうちょっと我慢する。

私はよくやるんですが・・・
ゲームや映画の情報探してラストでも知ったひにゃ。
そりゃ〜検索するほうが悪いってのはじゅうじゅう承知。

実はこれ観る前に、ネットで公開劇場や評判を検索してて
うっかりイノセンスの鑑賞後感想が目に入ってしまったのだ。
(一行二行くらいは本文も表示されるから)
そこで重要場面を知ってしまい。
「がーーーー!なんだよーーーーぅ」とちょっとガッカリした。

でもそのぶん「それ」がいつ来るのか
ぎりぎり待ってる時間はかえって楽しかった。
お預けくらいながらそのときを待つっていうか。

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最初の劇場版と同じく、相変わらずわからない人は
放っておかれる感じ。ただ、物語全体に関しては
前回よりももっとわかりやすいと思う。
つまんないと感じる人だって多いだろう。
私はとにかく引用云々よりもう一回観て、
自分が「何が」わかりにくかったか確認したい気分。
そのあと改めてそれらを探して、また観るんだから〜。

しかし・・・・
「攻殻機動隊」の最初の映画や原作をまったく知らずして、
「イノセンス」をどのくらいの人が面白いと思うだろうか。
ISBN:410610024X 新書
著:赤坂 治績
(新潮社(新潮新書)) ¥680

今でも年配の方や、和モノに興味のある人なら
何となく聴いたことがある(と思うんだけど)台詞
がいろいろあったので、元ネタが知りたくて読みました。

「絶景かな、絶景かな」(『金門五三桐』)
「こいつは春から縁起がいいわえ」(『三人吉三廓初買』)
「問われて名乗るもおこがましいが」(『青砥稿花紅彩画』)

などなど。

本書では同じ作者、種類によって一章にまとめられ
古い時代のものから順にあげられています。
第一章の近松から第六章の河竹黙阿弥まで。
最初の章では人形浄瑠璃でも有名な『曾根崎心中』など
世話物の台詞が取り上げられてます。

歌舞伎をまったく知らない読者のために
上演された当時の時代背景から上演事情、
キャスティングもわかりやすく書かれていて
入門書にはうってつけかも。

一章ごとに繰り返し基礎的なことを説明してくれるので
興味のある台詞だけ途中から読んでも楽しいと思います。

ひとつひとつ物語の内容を語っていたら
きっと一冊では終らないだろうから
端折って綴ってあるところは
「もうちょっと教えて〜」とさらに知りたくなります。

タイトルにもある弁天小僧菊之助の台詞を最初に
知ったのは少女漫画の『はいからさんが通る』でした。
元来、古い時代劇の映画やドラマ再放送が大好きな
子供だったので、芝居がかった江戸っ子の痰火や
商人さんの上方言葉、廓言葉などなじみが深い。

文楽の語りも歌舞伎の台詞も、
引っ掛け言葉(洒落)が多く、韻を踏んだり
調子が良かったり、耳に心地いいんです。

歌舞伎の舞台を観たのは、高校の芸術鑑賞で
何か有名な題目(忠臣蔵の数場だったかしら・・?
それすらも覚えてないぞ)を観て爆睡してたくらいで
テレビの舞台中継などもほとんど観ていませんでした。

ただ、まったく歌舞伎とは違う他の「芸」で
例えば活字で表現されたもの、映像作品、
パロディや、ドキュメンタリーなどで
何か自然と目にしたり耳に入っているようで
かなりの台詞に覚えがありました。
あとは、台詞に多く故事成語、諺が引用されているせいで
聞いたことあるように感じるのかしら。

これから機会があったらぜひ舞台を観てみたいなあ、
と思わせる本でした。
ef CD ソニーミュージックエンタテインメント
2003/08/27 ¥1,000Gymnopedies No.1(B4’s THEME)
Gymnopedies No.1(Double Club mix)
Gymnopedies No.1(classicism mix)

たまに取り出して聴く。
車のコマーシャルで聴いてから耳に残って
しばらく探していたが、どの店にも置いてなくて
結局取り寄せしてもらった。
車の名前、びーふぉーとしか覚えてなくて
タイアップのタイトルを探してもらうのに
お店の人もよくわかんないらしくて手間取らせてしまった。
買ったときは発売されてからしばらくたってたし。

聴いてると全然関連ないのに「パラサイトイヴ」とフロムの
「echo night」思い出す。(どちらもゲーム作品)
オリジナルのジムノペディはNHKのドラマ「ginger tree」?で
確か使われてて、そのときから何となく好きになったような気がする。

クラシックをアレンジした音楽はいろいろ好き。
平原さんの『Jupiter』は最初テレビから
流れてきたときかなり印象に残った。
大昔オフコースが「木星」アレンジした音楽を
演奏してからホルストの『惑星』に興味を持って
富田勲さんのアレンジで好きになった。
そのあと楽団や指揮者違いで何枚か買ってみた。
リアルタイムでは聴くことはかなわなかったが
EL&Pの『展覧会の絵』大好き。
ちょっとした言葉ですぐ検索に引っ掛かるとは・・・。
以前から思ってたけど、あえて「ひっかかりやすく」してるのかな?何か今までのように日常のよしなしごとをそこはかとなく書きなぐる雰囲気ではなくなって参りました。

この日記も既に5年目、他のネット日記に比ぶればかなり続いているわけで。慣れていることもあるが、自分としては書き易く。相互リンクのおなじみさんもいて、時折のぞかせていただくのも楽しい。

公開日記といってもそのぐらいで、まったく知らない誰かが見ることなんて記入直後くらいで、普段はあまり無いと思ってました。カウンタもOS入れなおす前は画像表示の不備によって見えず、何人閲覧してくれたかも意識せず数年たった。今は見える。しかしカレンダーのアイコンは見えない・・そもそもあるのかな?画像。

閲覧してくださる人がいきなり増えたわけではなく、ほとんど以前と変わらないとわかっていても、何かもうココで極めて私的なことは控えなきゃと思うと寂しい、というか今度からどこで毒吐けばいいのやら・・・ふむ。

サイト日記のほうであんまり日常のゴタゴタを書きたくなかったからこっち残して、時折こっちで息抜きするのに適した場所でありました。かなり前から検索にかかることは知ってたけど、このたびアクセス元表示をのぞいてみたらちょっと考えるようになってしまった・・・。検索よけのONOFFをオプションでつけてくれればいいのにダメなのかなあ。

プロフなどいろいろいじれるのは楽しい。そのぶん個人情報がダダ漏れだって。自己顕示欲・露出欲求とそこまで公開することへの違和感のせめぎあい。「ネットは公開」の本来の意味、机の上でキーを叩いているときは未だに私、さほど身に沁みてないのかも。
DVD バンダイビジュアル 2004/02/25 ¥5,800

今回は商品の説明です。(通販・・?)
映画内容と感想はいずれ再鑑賞時にまた。

言わずと知れた(?)最初の劇場版。
なんでも限定や初回版特典の語句に弱い。
ちうかよろず「おまけ」「付録」に激しく負ける性質。

SACのファンディスクを事前に予約していたので
劇場版のほうはまだ買わないつもりでいました。
新入荷コーナーをのぞいてみて、実際に商品を目にして
店頭で迷うこと10分くらい。ちょっと迷惑な棚の前占領(恥)。

廉価版とはおよそ2000円違うさっき画像処理ソフトの教科書を買っていきなり高かったそのぶんこれをあきらめるべきかいやでも絵コンテとこの特別な装丁と一年間限定販売という但し書きがでもそこまで入れ込むほどの専門的な(?)ファンでもないからしてだいたいなあ〜。

という葛藤のあと負けてコレ。
昨年買ったモロ厚紙表紙剥出しだった公式ログ(SAC)の
オマケ本に比べて、こっちはシルバーでちょいグレードアップ?
次々とパトレイバーなどの押井氏作品もリリースされている為
それに合わせてる様なデザインなのかな?

ライナーノーツはカラーでペラいのがついてました。
絵コンテは絵コンテですので、コミック作家の作品を
期待する人はいないと思いますが、自分てば・・・。
比較する対象を間違っているとしておいて。
例えば宮崎さんのような味のある、ラフでも
ああなるほど〜というようなタッチではもちろん無いです。

何らかの「制作」に携わる(またはその予定・希望)の人に
とっては参考になる・・・のかな。
深く楽しむ人にもきっと興味深いと思います。
こうなったら絵コンテ、じっくり読んでみようっと。

廉価版でも良かったかな?と思いつつ(笑)
作品に対する愛と「収集癖」や「おまけに愛」。
天秤は傾くんですね愛に。
そんな人間に貴重な絵コンテを与えたところで
豚真珠猫小判だ!これだからハンチクなマニアは。と
お嘆きの貴兄(女)がいらっしゃるかどうかは定かでないです。
うーんと作品だけ見るなら廉価版でヨシ。(結局・・)
値段設定からも推測できるようにそんなに
思いっきり大喜びの特典数々はついていません。

私のはホントに「癖」としか言いようの無い。
ゲームソフトでもなんでも。
まだ予約してる映像・音作品いろいろなので
今月は既に「今日」から金欠です。
家族には内緒なので早速棚の一部に隠す算段を致しました。
仕舞い込んで今後いつ観るんですかどうなんですか。

励まし。

2004年2月17日 日々是凡々
また並行読み2冊同時進行に入ってしまった。
むー。他にも途中で中断してるのがたくさん。
こうなると、この2冊もその「たくさん」の中に
埋没する可能性アリなので・・・。

どっちも面白い本だけど眠いときに読むと
すぐ集中力が途切れる。
ミステリやSFなら先が知りたくて
眠くてもどんどん読んでしまうことが多いが
評論や研究文、歴史本はそうもいかず。
特に昔の人の名前の漢字がたくさん出てくるのや
外国の長ったらしいカタカナ名前や
(なんとか何世とか)おんなじような響きのとか
英語読みと独語伊語仏語読みで違うとか。
気を入れて読まずにうっかり流すと
「あ、誰のことだっけ」になるですね。
先日読んだ本から欧州史が気になるので
それに関して何冊か読みたい本がある。
ついでに世界史の教科書も引っ張り出した。
わーマーキングがたくさん。
ちっとも覚えてないのにねえ。
どんなことだったかあんまし覚えて無くても
レコンキスタって単語はすぐ出てくるのは何故。

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週末の帰省を目前にそろそろまた
なにげ〜に落ち込んでいるらしい。
それが過ぎるまで落ち着いて何かする気になれない、
と予定を先延ばしにする言い訳にしてるあたり
また自責に至るらしいぜよ。

そういうときは月並みでも
「頑張る!」と自分に言い聞かせるしかなし。
この単語、苦手になって久しく「頑張れ」と
なるべく他人に使うときも時と場所を選ぶのだ。

でも考えてみると
他人事とか何も考えずに、
普通に使っている場合でも
心から応援したいときに自然に口からついて出るなら
けして居心地が悪い言葉なんかじゃない。はず。
追い詰めるような「頑張って」じゃなくて。

そういうわけなんで、週末まで、それから週末明けまで
あまりにも無駄にぐだぐだ過ごすのは
アタシの時間が勿体無い、と方向転換させるべく
頑張っていきましょ。

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