痛快世界の冒険文学 (12) アーサー王物語
2004年4月22日 読了本
ISBN:4062680122 単行本 1998/09 ¥1,575
「アーサー王物語」
文:阿刀田 高
原作:イギリス伝説より
挿絵:加藤直之
痛快 世界の冒険文学12(講談社)
アーサー王が実在かどうかははっきりしないと言う。
その伝説はおおもとの筋からどんどん枝葉がわかれ
逸話が実しやかに語られていく。
英雄譚が生まれた時代よりずっと後になってからも
イギリスのみならず欧州の各地でエピソードは追加され
資料もほとんど残っていないことから、作家による
フィクションも史実として認められた時期もあったそうな。
----------------------------------------------
欧州では五世紀ごろ、ゲルマン一族のアングロ・サクソン人に
よるイギリス侵攻が激しくなり、小さな部族国家を各地に興した。
これら小国家が勢力争いを繰り返す。この時代をヘプターキー
(七王国)時代と呼ぶ。九世紀になってようやく、
ウェセックス王国によってイングランドは統一された。
この後、北欧から到来したノルマン人の支配が強くなっていく。
こうした時代の動きを背景にアーサー王伝説は虚実取混ぜ
付け加えられていった。(巻末解説より要旨一部抜粋)
-----------------------------------------------
阿刀田さんの文章も面白かったし、冒険や恋の話も
しっかり、ロマン溢れる物語になっていて面白かった。
アーサー王の本は、以前に某文庫のクラシックシリーズで
読み始めたのだが、しばらく読むと必ず眠気が襲ってくる為
未だに読了していないのです。何かもう内容忘れてるし。
トリスタンとイゾルデの名前や、最初のアーサー王が
誰にも抜けなかった剣を抜く話、名剣エクスカリバーについては
以前からどこかから知って頭にありました。それが全部
アーサー王伝説のなかのエピソードだと知ったのは
文庫を読み始めてからでした。
「アーサー王と円卓の騎士」というと大昔子供番組が
あったような・・・?でもほとんど観た記憶がないです。
思い出すのは「ナイツオブラウンド」。
FF7の話ですが、チョコボを上手く育てられなかった為
一度も観ていません。いまだに憧れの召喚獣〜。
なんでも円卓の騎士12人が代わる代わる相手に攻撃を加えて
最後にアーサー王?がトドメを刺すという演出らしいです。
今回この本で、円卓の騎士の何人かのエピソードを読んで
またしても関連本を探したくなりました。
日本の忠臣蔵ではないけど、どんどんいろんな逸話が
取り入れられて、実際は別の事件や物語まで素になって
引っ張りこまれて混ざっちゃうような、いろんな人々に
愛される物語を、いろんな視点から描かれた本で読むのは楽しいです。
「トリスタンとイゾルデ」の話はワーグナーのオペラで有名ですが
阿刀田さんの文章ではうっとりする悲恋に仕上がってて好みです。
おおまかな話がわかって興味が尽きないので、後ほど
未読文庫のほうを読み返してみようと思います。
------------------------------------------------
それにしても当時の騎士の誉れとして、わざわざ夫のいる貴婦人を
一途に想い、耐え忍ぶ恋がステイタスってのはどうなの。
忍ぶ恋こそ誠なれって日本の武士と通じるもんがあるのかしら。
美学?ようするにどっちもヤセ我慢が好き、と。(ミもフタもない)
騎士道武士道いろいろですが、確かにいいところだけ見れば
かっこいいです。男は男のロマンがあるでしょうが
乙女はそれなりにまた夢を持つでしょう。
白馬の王子もいいが、腕っぷしが強い騎士様が
お姫様にずっと付き従ってる様子も古典的少女漫画ネタになります。
「アーサー王物語」
文:阿刀田 高
原作:イギリス伝説より
挿絵:加藤直之
痛快 世界の冒険文学12(講談社)
アーサー王が実在かどうかははっきりしないと言う。
その伝説はおおもとの筋からどんどん枝葉がわかれ
逸話が実しやかに語られていく。
英雄譚が生まれた時代よりずっと後になってからも
イギリスのみならず欧州の各地でエピソードは追加され
資料もほとんど残っていないことから、作家による
フィクションも史実として認められた時期もあったそうな。
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欧州では五世紀ごろ、ゲルマン一族のアングロ・サクソン人に
よるイギリス侵攻が激しくなり、小さな部族国家を各地に興した。
これら小国家が勢力争いを繰り返す。この時代をヘプターキー
(七王国)時代と呼ぶ。九世紀になってようやく、
ウェセックス王国によってイングランドは統一された。
この後、北欧から到来したノルマン人の支配が強くなっていく。
こうした時代の動きを背景にアーサー王伝説は虚実取混ぜ
付け加えられていった。(巻末解説より要旨一部抜粋)
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阿刀田さんの文章も面白かったし、冒険や恋の話も
しっかり、ロマン溢れる物語になっていて面白かった。
アーサー王の本は、以前に某文庫のクラシックシリーズで
読み始めたのだが、しばらく読むと必ず眠気が襲ってくる為
未だに読了していないのです。何かもう内容忘れてるし。
トリスタンとイゾルデの名前や、最初のアーサー王が
誰にも抜けなかった剣を抜く話、名剣エクスカリバーについては
以前からどこかから知って頭にありました。それが全部
アーサー王伝説のなかのエピソードだと知ったのは
文庫を読み始めてからでした。
「アーサー王と円卓の騎士」というと大昔子供番組が
あったような・・・?でもほとんど観た記憶がないです。
思い出すのは「ナイツオブラウンド」。
FF7の話ですが、チョコボを上手く育てられなかった為
一度も観ていません。いまだに憧れの召喚獣〜。
なんでも円卓の騎士12人が代わる代わる相手に攻撃を加えて
最後にアーサー王?がトドメを刺すという演出らしいです。
今回この本で、円卓の騎士の何人かのエピソードを読んで
またしても関連本を探したくなりました。
日本の忠臣蔵ではないけど、どんどんいろんな逸話が
取り入れられて、実際は別の事件や物語まで素になって
引っ張りこまれて混ざっちゃうような、いろんな人々に
愛される物語を、いろんな視点から描かれた本で読むのは楽しいです。
「トリスタンとイゾルデ」の話はワーグナーのオペラで有名ですが
阿刀田さんの文章ではうっとりする悲恋に仕上がってて好みです。
おおまかな話がわかって興味が尽きないので、後ほど
未読文庫のほうを読み返してみようと思います。
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それにしても当時の騎士の誉れとして、わざわざ夫のいる貴婦人を
一途に想い、耐え忍ぶ恋がステイタスってのはどうなの。
忍ぶ恋こそ誠なれって日本の武士と通じるもんがあるのかしら。
美学?ようするにどっちもヤセ我慢が好き、と。(ミもフタもない)
騎士道武士道いろいろですが、確かにいいところだけ見れば
かっこいいです。男は男のロマンがあるでしょうが
乙女はそれなりにまた夢を持つでしょう。
白馬の王子もいいが、腕っぷしが強い騎士様が
お姫様にずっと付き従ってる様子も古典的少女漫画ネタになります。
北欧のロマン ゲルマン神話
2004年4月20日 読了本
ISBN:4469244198 単行本 1997/12 ¥2,625
「北欧のロマン ゲルマン神話」Teutonic Myth&Legend
著:ドナルド・A・マッケンジー
編訳:東浦義雄+竹村恵都子
(大修館書店)
天地創造から神々の活躍、巨人族の反乱
英雄の盛衰・・・古い神々が滅ぶラグナロク『神々の黄昏』
そして新しい神々の誕生までがゲルマン神話の領域といわれる。
ギリシャ神話やケルトの伝説から比べれば
あまりなじみがないかもしれない北欧の神々の物語を
わかりやすい平易な文章で綴る。
巻末にゲルマン神話小事典もついていて便利。
主な登場人物の関係図(系図)も各話ごとについていて
北欧神話の入門書としてもいいのでは。
翻訳者の前書きによると
原著者のマッケンジー氏はその資料の大半を
『古エッダ』の各詩篇と、スノッリの『新エッダ』から得たらしい。
他に12世紀頃かかれた『デンマーク人の事績』という歴史書も
参考文献になっているという。
キリスト教が広く欧州に広がるとともに
異教の神々の物語は失われていく。
伝えるべき子孫たちはキリスト教に改宗していき
異教伝承を口にしたり書き残すことを敬遠したのかもしれないとのこと。
世界に広がる英文学として残るためにはイギリスに根付く必要があったが
神話を語り継ぐ北欧人の移住者のなかには、
文字を残す詩人や学者が乏しかったらしい。
-----------------------------------------
主神オーディンはアース神族の支配者であり最高神である。
世界は九つに分かれており、最も上方に位置する
アースガルズに神々が棲む・・・。
職人の技比べや巨人との力比べ、嫉妬、恋の話、
ちょっと子供っぽいようなことでも激しく立腹して
果ては戦争になってしまうのがすごい。
神話に出てくる神様ってどうしてみんなこうも
人間と同じ愚かさや可愛らしさを持ってるんでしょう。
オーディンと女神ヨルズの息子、雷神トールは
槌ミョッルニルを振るいまくって巨人を懲らしめる・・が
かなり短気でキレやすい神様です。
子供の頃恐怖体験でもしたのかしら・・・(謎)
あっちこっちで殴る殴る。
整った容貌をもちながら邪心に満ちたロキは
いつも悪巧みをして他の神々を苦境に立たせます。
狼と大蛇、そして半身が死体の怪物たちを
妖婆アングルボザに産ませ、ラグナロクでは
その怪物たちがオーディンやトールを死に至らしめる。
うーん。イメージが。
「北欧のロマン ゲルマン神話」Teutonic Myth&Legend
著:ドナルド・A・マッケンジー
編訳:東浦義雄+竹村恵都子
(大修館書店)
天地創造から神々の活躍、巨人族の反乱
英雄の盛衰・・・古い神々が滅ぶラグナロク『神々の黄昏』
そして新しい神々の誕生までがゲルマン神話の領域といわれる。
ギリシャ神話やケルトの伝説から比べれば
あまりなじみがないかもしれない北欧の神々の物語を
わかりやすい平易な文章で綴る。
巻末にゲルマン神話小事典もついていて便利。
主な登場人物の関係図(系図)も各話ごとについていて
北欧神話の入門書としてもいいのでは。
翻訳者の前書きによると
原著者のマッケンジー氏はその資料の大半を
『古エッダ』の各詩篇と、スノッリの『新エッダ』から得たらしい。
他に12世紀頃かかれた『デンマーク人の事績』という歴史書も
参考文献になっているという。
キリスト教が広く欧州に広がるとともに
異教の神々の物語は失われていく。
伝えるべき子孫たちはキリスト教に改宗していき
異教伝承を口にしたり書き残すことを敬遠したのかもしれないとのこと。
世界に広がる英文学として残るためにはイギリスに根付く必要があったが
神話を語り継ぐ北欧人の移住者のなかには、
文字を残す詩人や学者が乏しかったらしい。
-----------------------------------------
主神オーディンはアース神族の支配者であり最高神である。
世界は九つに分かれており、最も上方に位置する
アースガルズに神々が棲む・・・。
職人の技比べや巨人との力比べ、嫉妬、恋の話、
ちょっと子供っぽいようなことでも激しく立腹して
果ては戦争になってしまうのがすごい。
神話に出てくる神様ってどうしてみんなこうも
人間と同じ愚かさや可愛らしさを持ってるんでしょう。
オーディンと女神ヨルズの息子、雷神トールは
槌ミョッルニルを振るいまくって巨人を懲らしめる・・が
かなり短気でキレやすい神様です。
子供の頃恐怖体験でもしたのかしら・・・(謎)
あっちこっちで殴る殴る。
整った容貌をもちながら邪心に満ちたロキは
いつも悪巧みをして他の神々を苦境に立たせます。
狼と大蛇、そして半身が死体の怪物たちを
妖婆アングルボザに産ませ、ラグナロクでは
その怪物たちがオーディンやトールを死に至らしめる。
うーん。イメージが。
聖なる王権ブルボン家
2004年4月11日 読了本
ISBN:4062582341 単行本 2002/03 ¥1,785
「聖なる王権ブルボン家」
著:長谷川 輝夫
(講談社選書メチエ 234)
ブルボン家は、16世紀末から18世紀までのフランスを支配した王権である。王権としての歴史は内戦の時代のアンリ4世に始まり、断頭台の露と消えたルイ16世によって終わる。ルイ16世の弟たちがナポレオン1世の時代の後に王位に就いてはいるが、それはそれまでの王朝とは一線を画しており、ここでも触れられていない。 (レヴューで表示されたママ)
内戦を勝ち抜いたアンリ四世。
実母と抗争するルイ十三世。
「太陽王」ルイ十四世。
愛人たちにおぼれたルイ十五世。
そして断頭台の露と消えたルイ十六世。
強き王と華麗なる人間模様が織りなす
フランス絶対王政の栄華と自壊を活写する。(表紙紹介文より)
----------------------------------------
ヨーロッパの覇権をめぐるハプスブルク家との対立もすごいし
イギリスとくっついたり離れたり長らく戦争したり。
カトリックとプロテスタントのいざこざに
王位継承戦争、内戦、反乱、革命・・・
世界史の教科書で年代だけ、あるいは事件の呼称だけ
言われたら、どれのこと言ってるのか頭が混乱しそうなくらい
いろいろあったらしい・・・。
フランス。でルイ、と言えば
「ベルばら」からの知識がほとんどで、
そのイメージで最後のブルボン家の専制君主は
錠前づくりが趣味で凡庸な人、とか
マリー・アントワネットとフェルゼン伯の話とか。
そのあとでS&A・ゴロン原作の歴史大河小説を
少女漫画化した木原敏江さんの「アンジェリク」を読んで〜。
そのあとはちまちまドキュメンタリーや洋画、美術品の解説などで
「こーんな感じ」と勝手にイメージを抱いていた。
実際にブルボン王朝の話を読んでみると、これまた面白い。
ハプスブルク家と神聖ローマ帝国の話も面白いが
フランスからみた欧州史もいいな。
小説の印象から、子供の時に戴冠して、摂政や宰相に
骨抜きにされた傀儡のような王様たちかと思っていたが、
彼らを主人公として、その視点で考えていけば
「ただの」世襲君主ではないと思える。
またブルボン王家が台頭して、フランス革命で終焉を迎えるまで
(王政復古の時のルイ16世の王弟たちについては除外)
たったの二世紀(16世紀末〜18世紀末)しかないことも
よく知りませんでした。もっと長いことフランスに
君臨してたのかと思っていました。
「鉄仮面」のエピソードは出てきませんが
また新たな発見もたくさんあって、関連書籍をリンクしてくのは
楽しいなあと思ったしだい。
あと、この本は、著者の「人間」に対する深い愛情が感じられて
読んでいてホントに面白かったし、多くある研究本や歴史書の
なかでも大変読みやすかったです。
「聖なる王権ブルボン家」
著:長谷川 輝夫
(講談社選書メチエ 234)
ブルボン家は、16世紀末から18世紀までのフランスを支配した王権である。王権としての歴史は内戦の時代のアンリ4世に始まり、断頭台の露と消えたルイ16世によって終わる。ルイ16世の弟たちがナポレオン1世の時代の後に王位に就いてはいるが、それはそれまでの王朝とは一線を画しており、ここでも触れられていない。 (レヴューで表示されたママ)
内戦を勝ち抜いたアンリ四世。
実母と抗争するルイ十三世。
「太陽王」ルイ十四世。
愛人たちにおぼれたルイ十五世。
そして断頭台の露と消えたルイ十六世。
強き王と華麗なる人間模様が織りなす
フランス絶対王政の栄華と自壊を活写する。(表紙紹介文より)
----------------------------------------
ヨーロッパの覇権をめぐるハプスブルク家との対立もすごいし
イギリスとくっついたり離れたり長らく戦争したり。
カトリックとプロテスタントのいざこざに
王位継承戦争、内戦、反乱、革命・・・
世界史の教科書で年代だけ、あるいは事件の呼称だけ
言われたら、どれのこと言ってるのか頭が混乱しそうなくらい
いろいろあったらしい・・・。
フランス。でルイ、と言えば
「ベルばら」からの知識がほとんどで、
そのイメージで最後のブルボン家の専制君主は
錠前づくりが趣味で凡庸な人、とか
マリー・アントワネットとフェルゼン伯の話とか。
そのあとでS&A・ゴロン原作の歴史大河小説を
少女漫画化した木原敏江さんの「アンジェリク」を読んで〜。
そのあとはちまちまドキュメンタリーや洋画、美術品の解説などで
「こーんな感じ」と勝手にイメージを抱いていた。
実際にブルボン王朝の話を読んでみると、これまた面白い。
ハプスブルク家と神聖ローマ帝国の話も面白いが
フランスからみた欧州史もいいな。
小説の印象から、子供の時に戴冠して、摂政や宰相に
骨抜きにされた傀儡のような王様たちかと思っていたが、
彼らを主人公として、その視点で考えていけば
「ただの」世襲君主ではないと思える。
またブルボン王家が台頭して、フランス革命で終焉を迎えるまで
(王政復古の時のルイ16世の王弟たちについては除外)
たったの二世紀(16世紀末〜18世紀末)しかないことも
よく知りませんでした。もっと長いことフランスに
君臨してたのかと思っていました。
「鉄仮面」のエピソードは出てきませんが
また新たな発見もたくさんあって、関連書籍をリンクしてくのは
楽しいなあと思ったしだい。
あと、この本は、著者の「人間」に対する深い愛情が感じられて
読んでいてホントに面白かったし、多くある研究本や歴史書の
なかでも大変読みやすかったです。
痛快世界の冒険文学 (9)「鉄仮面」
2004年4月10日 読了本
ISBN:4062680092 単行本 1998/06 ¥1,575
「鉄仮面」
文:さとうまきこ
原作:フォルチュネ・イポリート・オーギュスト
・アブラハム・デュ・ボアゴベイ
挿絵:建石修志
痛快 世界の冒険文学9(講談社)
子供から大人まで楽しめる冒険文学シリーズ。
どの作品タイトルも、読んだことはなくとも
聞いたことがあるものばかりです。
とは言っても活字離れの昨今、どれだけの子供や大人が
このシリーズで刊行されている物語を知っているかどうか。
年配の方たちだったら、子供の頃どきどきしながら
読んだ冒険譚の数々を覚えているかもしれないです。
私自身、子供の頃から図書室や書店の背表紙でなじんでいるものの、
実際の内容についてはほとんど覚えてなかったり
登場人物やあらすじ、イメージだけしか浮かばないものが多いです。
このシリーズの特徴は普段ミステリーやハードボイルド、
児童文学など様々な分野で活躍している作家たちが
文章を担当していることです。
字が大きく、ルビもしっかりふってあるし
作品背景や歴史の解説もあって面白いシリーズです。
刊行して少したってから、とりあえず読みたかった
菊池秀行さん担当の「吸血鬼ドラキュラ」(挿絵:天野喜孝氏)と
藤本ひとみさんの「三銃士」(挿絵:東 逸子氏)だけ
買いました。最近は全巻揃えて置いてある書店が少なくなりました。
出来れば揃えたいくらいですが、値段と巻数、収納場所を
考えると今のところ無理そうです。
今回「鉄仮面」は公立の図書館で見つけました。
先日読んだ「ブルボンの封印」で、鉄仮面について
もともとの話や伝説を知りたくなりました。
------------------------------------
17世紀後半、フランスをルーヴォワの悪政から救おうと
青年貴族モーリスは、同意する貴族たちの連判状を密かに
恋人ヴァンダに託し、かねてからの計画を実行しようとする。
しかし身内に内通者がいた為に、罠にはまり捕らえられてしまう。
ヴァンダはモーリスを救うためにパリに赴き、
かつてルイ14世の恋人だったソワソン伯爵夫人と共謀して
モーリスとおぼしき鉄仮面を被った囚人を脱獄させるが
それはまったくの別人だった。
いったいモーリスはどこに。
また鉄仮面を被っていた囚人の正体は・・・。
ヒロインは初恋の人の追跡と奪還のため、一方で
高官たちは鉄仮面の正体を世間に知られまいとし
それぞれ画策する30年以上の月日が描かれる。
ヴァンダが波乱に満ちた薄幸(?)の生涯を閉じ
「鉄仮面の男」がそれを知るラストシーン。
描写はとても短いが、場面が目に浮かぶようでした。
「鉄仮面」
文:さとうまきこ
原作:フォルチュネ・イポリート・オーギュスト
・アブラハム・デュ・ボアゴベイ
挿絵:建石修志
痛快 世界の冒険文学9(講談社)
子供から大人まで楽しめる冒険文学シリーズ。
どの作品タイトルも、読んだことはなくとも
聞いたことがあるものばかりです。
とは言っても活字離れの昨今、どれだけの子供や大人が
このシリーズで刊行されている物語を知っているかどうか。
年配の方たちだったら、子供の頃どきどきしながら
読んだ冒険譚の数々を覚えているかもしれないです。
私自身、子供の頃から図書室や書店の背表紙でなじんでいるものの、
実際の内容についてはほとんど覚えてなかったり
登場人物やあらすじ、イメージだけしか浮かばないものが多いです。
このシリーズの特徴は普段ミステリーやハードボイルド、
児童文学など様々な分野で活躍している作家たちが
文章を担当していることです。
字が大きく、ルビもしっかりふってあるし
作品背景や歴史の解説もあって面白いシリーズです。
刊行して少したってから、とりあえず読みたかった
菊池秀行さん担当の「吸血鬼ドラキュラ」(挿絵:天野喜孝氏)と
藤本ひとみさんの「三銃士」(挿絵:東 逸子氏)だけ
買いました。最近は全巻揃えて置いてある書店が少なくなりました。
出来れば揃えたいくらいですが、値段と巻数、収納場所を
考えると今のところ無理そうです。
今回「鉄仮面」は公立の図書館で見つけました。
先日読んだ「ブルボンの封印」で、鉄仮面について
もともとの話や伝説を知りたくなりました。
------------------------------------
17世紀後半、フランスをルーヴォワの悪政から救おうと
青年貴族モーリスは、同意する貴族たちの連判状を密かに
恋人ヴァンダに託し、かねてからの計画を実行しようとする。
しかし身内に内通者がいた為に、罠にはまり捕らえられてしまう。
ヴァンダはモーリスを救うためにパリに赴き、
かつてルイ14世の恋人だったソワソン伯爵夫人と共謀して
モーリスとおぼしき鉄仮面を被った囚人を脱獄させるが
それはまったくの別人だった。
いったいモーリスはどこに。
また鉄仮面を被っていた囚人の正体は・・・。
ヒロインは初恋の人の追跡と奪還のため、一方で
高官たちは鉄仮面の正体を世間に知られまいとし
それぞれ画策する30年以上の月日が描かれる。
ヴァンダが波乱に満ちた薄幸(?)の生涯を閉じ
「鉄仮面の男」がそれを知るラストシーン。
描写はとても短いが、場面が目に浮かぶようでした。
ブルボンの封印 (下巻)
2004年4月2日 読了本
ISBN:4101236178
著:藤本 ひとみ (新潮文庫)11/1995 ¥620
最近欧州史づいてるので、以前買って読まずに
そのままだった本を引っ張り出してきました。
わーもう10年近く前なんだ。
いい加減ためてる本読め・・。
有名なディカプリオの映画も、鉄仮面伝説についても
よく知らないのですが、この小説では大胆な仮説を
打ち立てているらしいです。
キャラクターの現在も過去も恋の甘いロマンスばかりが
目立つようですが、政治や風俗についてかなり調べてあり
れっきとした歴史小説。
前半キャラの飾りでしかなかった肩の刻印の秘密も
下巻で明らかになり、ブルボン王朝の秘密だけでなく
政治の腐敗と冤罪事件の全容が見えてくる。
当時のイギリスやイスパニアとの緊迫した関係も語られてます。
王の器とは、神と国が認めることとは何なのか考えちゃいます。
ジェームズがルイ14世の双子の兄だということは
上巻から徐々に読者にも想像できるようになりますが
では、その鉄仮面をかぶるのはいったい誰なのか?
というのがラストに語られます。
だいどんでんかえし。・・・のような少女漫画的には
お約束のような(笑)
マリエールのことを考えた場合、すべての邪魔や障害は
取り払われ、恋の成就となって大団円なのですが、
それにしてもヒロインは強い、といった感想です。
ひたむきな姿はいいが、マリエールもマノンにも
どちらにも共感できないなー。多くの同性に支持を受け
好かれるようなヒロイン像を描くのは難しいだろうと思いました。
ルイ14世の愛人の立場を自覚したとき、屈辱と
自立の意識に目覚めるマリエールですが
実際のところルイ14世の愛人は屈辱的で
恋の終わりが見えるのに、初恋の男だったら
何でも乗り越えていかれるのか〜・・。
自信が無くてヘタレで優柔不断なルイ14世ですが
ここまでダメ男だとかえって愛しくなります。
上巻でマリエールとマノン姉妹を恋の虜にして
去っていったジェームズですが、どんなに「真の宝石」
「正当な血筋」を強調しても、私はいまいち強烈に
惹かれるものがありません。定番ヒーロー的。
丘の上の王子様か、伊集院少尉的ポジション(古)。
やはり報われない脇役好き、知略に長けた参謀好き。
アドリアンやフランソワといった脇が魅力でした。
著:藤本 ひとみ (新潮文庫)11/1995 ¥620
最近欧州史づいてるので、以前買って読まずに
そのままだった本を引っ張り出してきました。
わーもう10年近く前なんだ。
いい加減ためてる本読め・・。
有名なディカプリオの映画も、鉄仮面伝説についても
よく知らないのですが、この小説では大胆な仮説を
打ち立てているらしいです。
キャラクターの現在も過去も恋の甘いロマンスばかりが
目立つようですが、政治や風俗についてかなり調べてあり
れっきとした歴史小説。
前半キャラの飾りでしかなかった肩の刻印の秘密も
下巻で明らかになり、ブルボン王朝の秘密だけでなく
政治の腐敗と冤罪事件の全容が見えてくる。
当時のイギリスやイスパニアとの緊迫した関係も語られてます。
王の器とは、神と国が認めることとは何なのか考えちゃいます。
ジェームズがルイ14世の双子の兄だということは
上巻から徐々に読者にも想像できるようになりますが
では、その鉄仮面をかぶるのはいったい誰なのか?
というのがラストに語られます。
だいどんでんかえし。・・・のような少女漫画的には
お約束のような(笑)
マリエールのことを考えた場合、すべての邪魔や障害は
取り払われ、恋の成就となって大団円なのですが、
それにしてもヒロインは強い、といった感想です。
ひたむきな姿はいいが、マリエールもマノンにも
どちらにも共感できないなー。多くの同性に支持を受け
好かれるようなヒロイン像を描くのは難しいだろうと思いました。
ルイ14世の愛人の立場を自覚したとき、屈辱と
自立の意識に目覚めるマリエールですが
実際のところルイ14世の愛人は屈辱的で
恋の終わりが見えるのに、初恋の男だったら
何でも乗り越えていかれるのか〜・・。
自信が無くてヘタレで優柔不断なルイ14世ですが
ここまでダメ男だとかえって愛しくなります。
上巻でマリエールとマノン姉妹を恋の虜にして
去っていったジェームズですが、どんなに「真の宝石」
「正当な血筋」を強調しても、私はいまいち強烈に
惹かれるものがありません。定番ヒーロー的。
丘の上の王子様か、伊集院少尉的ポジション(古)。
やはり報われない脇役好き、知略に長けた参謀好き。
アドリアンやフランソワといった脇が魅力でした。
ブルボンの封印 (上巻)
2004年4月1日 読了本
ISBN:410123616X
著:藤本 ひとみ (新潮文庫) 11/1995 ¥620
17世紀半ばのフランス。ルイ13世が崩御間近、
枢機卿マザランは馬車を走らせていたが、
その車輪が捨て子を運ぶ男を轢いてしまった。
王の遺言を実行するため、またこれから明けていく
己の時代のために急ぐ彼は、名も無い下級市民の
人身事故に関わっている暇はなかった。
それを利用した女がいた。
かくして数奇な運命の元に生を受けた赤ん坊が
もうひとりの運命の子と出会う。
肩に刻印のある娘マリエールと、
ブルボン王朝の最高機密であるジェームズ。
二人が自らの出生の秘密を探るべく
それぞれの道を歩き始めるまでには
15年の月日があった。
------------------------------------------
『恋と陰謀が渦巻くルイ王朝を舞台に、運命に
果敢に立ち向かう若き男女を描いた歴史ロマン』(帯より)
キャラクターがひとりひとり際立っていて、
その行く末が気になっていっきに上下巻読んでしまいました。
けして少なくない主な登場人物すべての事情や心情を
各人の立場で描いているため、ある意味、映像化のための
キャラ設定資料集を読んでいるような気持ちになりました。
でもただのキャラ萌小説と言えないところが
ジュニア小説作家から華麗に歴史ロマン小説家に転身した
著者のすごいところだと思います。
複雑な時代背景、風景、人物の衣装の細かい記述など
これ、コミックや映画になったら面白そうだなぁ、と
思っていたら、既に10年も前に森川久美氏が漫画化
していました。(最初ASUKAコミックスDX/
現在講談社漫画文庫から刊行)
少女漫画で言えば、主人公としてとらえやすいのは、
捨て子のマリエール。初恋の男性の力強い励ましと
愛の誓いの言葉を胸に、何事にも負けずに立ち向かう
(よくあるパターンと言っては何ですが)ヒロイン。
純粋で清楚、良心的で美しく、出てくる男性すべてを
を惹きつけずにおかない娘です。
三弁の百合の紋章に横一文字の名前という刻印が
肩に刻まれている、という設定も何やら謎めいて
想像するとビジュアル的にも興味を誘います。
彼女が想い焦がれ、苦難の中でも心の支えにしていた
ジェームズですが、これまた美形。
意志の強い高貴なまなざし、輝く黄金の髪。
本編でも繰り返し綴られる『セルリアンブルーの瞳』。
序盤で成長した二人が再会する場面で
あまりのかっこよさに目を伏せるヒロインですが
恋の花咲くその辺りの長い表現ときたらこれこそ
少女小説で培った(?)著者の得意とするところでは。
恋に障害はつきもので、マリエールの義理の妹マノンの
すさまじいまでの嫉妬と憎しみ、妨害に至る様子は
うすら寒くなります。毒薬の知識を得るため、
義姉より早く官能を知るために、変わり者の錬金術師に
身を任せるマノン。このへんも本編全体からすると
一章割いて詳細を記述する必要性を感じなかったが
これもまた作者のこだわりなのだろう。
マノンもまた、ジェームズの愛を姉から奪うために
出生の秘密を追って英国に渡った彼を追って
故郷を離れることになります。
マリエールは自分の本当の両親と
肩の刻印の謎を探しにフランスへ赴きます。
その途中であったジェームズそっくりな青年と
側近の二人と出会うことによって彼女の道は
どんどん開かれていき・・・。
個性的なキャラクターがたくさんいて
メインキャスト誰もが主人公のよう。
上巻ではジェームズなんて影薄くて。
序盤ではマリエールとジェームズを中心に
歴史の大事件を追っていくのかと想像していましたが
第2部から目立つのは、ジェームズそっくりの
現国王ルイのマリエールへの片恋。そして暗躍する
貴族たちと、ルイの側近アドリアンの頭脳ゲームです。
(下巻感想に続く)
著:藤本 ひとみ (新潮文庫) 11/1995 ¥620
17世紀半ばのフランス。ルイ13世が崩御間近、
枢機卿マザランは馬車を走らせていたが、
その車輪が捨て子を運ぶ男を轢いてしまった。
王の遺言を実行するため、またこれから明けていく
己の時代のために急ぐ彼は、名も無い下級市民の
人身事故に関わっている暇はなかった。
それを利用した女がいた。
かくして数奇な運命の元に生を受けた赤ん坊が
もうひとりの運命の子と出会う。
肩に刻印のある娘マリエールと、
ブルボン王朝の最高機密であるジェームズ。
二人が自らの出生の秘密を探るべく
それぞれの道を歩き始めるまでには
15年の月日があった。
------------------------------------------
『恋と陰謀が渦巻くルイ王朝を舞台に、運命に
果敢に立ち向かう若き男女を描いた歴史ロマン』(帯より)
キャラクターがひとりひとり際立っていて、
その行く末が気になっていっきに上下巻読んでしまいました。
けして少なくない主な登場人物すべての事情や心情を
各人の立場で描いているため、ある意味、映像化のための
キャラ設定資料集を読んでいるような気持ちになりました。
でもただのキャラ萌小説と言えないところが
ジュニア小説作家から華麗に歴史ロマン小説家に転身した
著者のすごいところだと思います。
複雑な時代背景、風景、人物の衣装の細かい記述など
これ、コミックや映画になったら面白そうだなぁ、と
思っていたら、既に10年も前に森川久美氏が漫画化
していました。(最初ASUKAコミックスDX/
現在講談社漫画文庫から刊行)
少女漫画で言えば、主人公としてとらえやすいのは、
捨て子のマリエール。初恋の男性の力強い励ましと
愛の誓いの言葉を胸に、何事にも負けずに立ち向かう
(よくあるパターンと言っては何ですが)ヒロイン。
純粋で清楚、良心的で美しく、出てくる男性すべてを
を惹きつけずにおかない娘です。
三弁の百合の紋章に横一文字の名前という刻印が
肩に刻まれている、という設定も何やら謎めいて
想像するとビジュアル的にも興味を誘います。
彼女が想い焦がれ、苦難の中でも心の支えにしていた
ジェームズですが、これまた美形。
意志の強い高貴なまなざし、輝く黄金の髪。
本編でも繰り返し綴られる『セルリアンブルーの瞳』。
序盤で成長した二人が再会する場面で
あまりのかっこよさに目を伏せるヒロインですが
恋の花咲くその辺りの長い表現ときたらこれこそ
少女小説で培った(?)著者の得意とするところでは。
恋に障害はつきもので、マリエールの義理の妹マノンの
すさまじいまでの嫉妬と憎しみ、妨害に至る様子は
うすら寒くなります。毒薬の知識を得るため、
義姉より早く官能を知るために、変わり者の錬金術師に
身を任せるマノン。このへんも本編全体からすると
一章割いて詳細を記述する必要性を感じなかったが
これもまた作者のこだわりなのだろう。
マノンもまた、ジェームズの愛を姉から奪うために
出生の秘密を追って英国に渡った彼を追って
故郷を離れることになります。
マリエールは自分の本当の両親と
肩の刻印の謎を探しにフランスへ赴きます。
その途中であったジェームズそっくりな青年と
側近の二人と出会うことによって彼女の道は
どんどん開かれていき・・・。
個性的なキャラクターがたくさんいて
メインキャスト誰もが主人公のよう。
上巻ではジェームズなんて影薄くて。
序盤ではマリエールとジェームズを中心に
歴史の大事件を追っていくのかと想像していましたが
第2部から目立つのは、ジェームズそっくりの
現国王ルイのマリエールへの片恋。そして暗躍する
貴族たちと、ルイの側近アドリアンの頭脳ゲームです。
(下巻感想に続く)
人はなぜ逃げおくれるのか―災害の心理学
2004年3月31日 読了本
ISBN:4087202283 01/2004 ¥735
著:広瀬 弘忠
(集英社新書)
プロローグ>古い「災害観」からの脱却を目指して
第1章・・・災害と人間
災害とは何か
災害時の人間行動−災害心理学的アプローチとそこからわかること
災害対応の類型
災害の衝撃から回復まで
防災のジレンマ
第2章・・・災害被害を左右するもの
避難行動の重要性
避難行動の仕組み
避難行動に影響するヒューマン・ファクター
第3章・・・危険の予知と災害被害の相関
災害の予知
災害警報とは何か
伝達と受容
リスク・コミュニケーションの必要性
第4章・・・「パニック」という神話
パニックとは何か
パニックが発生する時
パニック恐怖症がもたらすもの
第5章・・・生きのびるための条件
生きのびるとは
どんな人が生きのびるのか
サバイバーはどう生きるか
第6章・・・災害現場で働く善意の力
援助行動と愛他行動
災害と援助行動
ボランティア活動
第7章・・・復活への道筋
社会の変動因としての災害
被災社会が外部支援を引き出す条件
災害復興に影響をおよぼす要因の連関
社会システムの機能の変化
エピローグ>「天」と「人為」の狭間に生きる人間として
-----------------------------------------
大きな地震や火災、悪天候による影響・・今ならばテロも含めて
様々な災害はいつでも起こりうる。そしてそのとき、
的確な行動を取ることができる人間は少ない−。
安全に慣れているが故に、危険を回避したり、対処する能力がない。
災害における人間の心理を古今東西の実例から追っていきながら
「このとき、どうするべきか」を問いかけ、またそれぞれの案を示す。阪神淡路大震災から9.11テロ、最近だと真夏のNY大停電まで身近な例があげられており、とてもわかりやすい。
必ずしも災害時によくあるイメージ通りのパニックは起こらない。パニックはいくつかの条件が揃わなければ起こらないという記述や、災害時における心と身体の活動性の話はとても興味深いものだった。
この本を知ったのは確か新聞の書評だったような気がします。
本屋で読みたくなるような新書を探しているとき、タイトルに覚えがあって、手にとってみたら面白そうだったので。運良く当たりました。何でもそうだが、「これがすべてその通り」というわけではない。でも、防災について考えるなら、一度読んでおくのもいいと思いました。
著:広瀬 弘忠
(集英社新書)
プロローグ>古い「災害観」からの脱却を目指して
第1章・・・災害と人間
災害とは何か
災害時の人間行動−災害心理学的アプローチとそこからわかること
災害対応の類型
災害の衝撃から回復まで
防災のジレンマ
第2章・・・災害被害を左右するもの
避難行動の重要性
避難行動の仕組み
避難行動に影響するヒューマン・ファクター
第3章・・・危険の予知と災害被害の相関
災害の予知
災害警報とは何か
伝達と受容
リスク・コミュニケーションの必要性
第4章・・・「パニック」という神話
パニックとは何か
パニックが発生する時
パニック恐怖症がもたらすもの
第5章・・・生きのびるための条件
生きのびるとは
どんな人が生きのびるのか
サバイバーはどう生きるか
第6章・・・災害現場で働く善意の力
援助行動と愛他行動
災害と援助行動
ボランティア活動
第7章・・・復活への道筋
社会の変動因としての災害
被災社会が外部支援を引き出す条件
災害復興に影響をおよぼす要因の連関
社会システムの機能の変化
エピローグ>「天」と「人為」の狭間に生きる人間として
-----------------------------------------
大きな地震や火災、悪天候による影響・・今ならばテロも含めて
様々な災害はいつでも起こりうる。そしてそのとき、
的確な行動を取ることができる人間は少ない−。
安全に慣れているが故に、危険を回避したり、対処する能力がない。
災害における人間の心理を古今東西の実例から追っていきながら
「このとき、どうするべきか」を問いかけ、またそれぞれの案を示す。阪神淡路大震災から9.11テロ、最近だと真夏のNY大停電まで身近な例があげられており、とてもわかりやすい。
必ずしも災害時によくあるイメージ通りのパニックは起こらない。パニックはいくつかの条件が揃わなければ起こらないという記述や、災害時における心と身体の活動性の話はとても興味深いものだった。
この本を知ったのは確か新聞の書評だったような気がします。
本屋で読みたくなるような新書を探しているとき、タイトルに覚えがあって、手にとってみたら面白そうだったので。運良く当たりました。何でもそうだが、「これがすべてその通り」というわけではない。でも、防災について考えるなら、一度読んでおくのもいいと思いました。
知らざあ言って聞かせやしょう―心に響く歌舞伎の名せりふ
2004年3月15日 読了本
ISBN:410610024X 新書
著:赤坂 治績
(新潮社(新潮新書)) ¥680
今でも年配の方や、和モノに興味のある人なら
何となく聴いたことがある(と思うんだけど)台詞
がいろいろあったので、元ネタが知りたくて読みました。
「絶景かな、絶景かな」(『金門五三桐』)
「こいつは春から縁起がいいわえ」(『三人吉三廓初買』)
「問われて名乗るもおこがましいが」(『青砥稿花紅彩画』)
などなど。
本書では同じ作者、種類によって一章にまとめられ
古い時代のものから順にあげられています。
第一章の近松から第六章の河竹黙阿弥まで。
最初の章では人形浄瑠璃でも有名な『曾根崎心中』など
世話物の台詞が取り上げられてます。
歌舞伎をまったく知らない読者のために
上演された当時の時代背景から上演事情、
キャスティングもわかりやすく書かれていて
入門書にはうってつけかも。
一章ごとに繰り返し基礎的なことを説明してくれるので
興味のある台詞だけ途中から読んでも楽しいと思います。
ひとつひとつ物語の内容を語っていたら
きっと一冊では終らないだろうから
端折って綴ってあるところは
「もうちょっと教えて〜」とさらに知りたくなります。
タイトルにもある弁天小僧菊之助の台詞を最初に
知ったのは少女漫画の『はいからさんが通る』でした。
元来、古い時代劇の映画やドラマ再放送が大好きな
子供だったので、芝居がかった江戸っ子の痰火や
商人さんの上方言葉、廓言葉などなじみが深い。
文楽の語りも歌舞伎の台詞も、
引っ掛け言葉(洒落)が多く、韻を踏んだり
調子が良かったり、耳に心地いいんです。
歌舞伎の舞台を観たのは、高校の芸術鑑賞で
何か有名な題目(忠臣蔵の数場だったかしら・・?
それすらも覚えてないぞ)を観て爆睡してたくらいで
テレビの舞台中継などもほとんど観ていませんでした。
ただ、まったく歌舞伎とは違う他の「芸」で
例えば活字で表現されたもの、映像作品、
パロディや、ドキュメンタリーなどで
何か自然と目にしたり耳に入っているようで
かなりの台詞に覚えがありました。
あとは、台詞に多く故事成語、諺が引用されているせいで
聞いたことあるように感じるのかしら。
これから機会があったらぜひ舞台を観てみたいなあ、
と思わせる本でした。
著:赤坂 治績
(新潮社(新潮新書)) ¥680
今でも年配の方や、和モノに興味のある人なら
何となく聴いたことがある(と思うんだけど)台詞
がいろいろあったので、元ネタが知りたくて読みました。
「絶景かな、絶景かな」(『金門五三桐』)
「こいつは春から縁起がいいわえ」(『三人吉三廓初買』)
「問われて名乗るもおこがましいが」(『青砥稿花紅彩画』)
などなど。
本書では同じ作者、種類によって一章にまとめられ
古い時代のものから順にあげられています。
第一章の近松から第六章の河竹黙阿弥まで。
最初の章では人形浄瑠璃でも有名な『曾根崎心中』など
世話物の台詞が取り上げられてます。
歌舞伎をまったく知らない読者のために
上演された当時の時代背景から上演事情、
キャスティングもわかりやすく書かれていて
入門書にはうってつけかも。
一章ごとに繰り返し基礎的なことを説明してくれるので
興味のある台詞だけ途中から読んでも楽しいと思います。
ひとつひとつ物語の内容を語っていたら
きっと一冊では終らないだろうから
端折って綴ってあるところは
「もうちょっと教えて〜」とさらに知りたくなります。
タイトルにもある弁天小僧菊之助の台詞を最初に
知ったのは少女漫画の『はいからさんが通る』でした。
元来、古い時代劇の映画やドラマ再放送が大好きな
子供だったので、芝居がかった江戸っ子の痰火や
商人さんの上方言葉、廓言葉などなじみが深い。
文楽の語りも歌舞伎の台詞も、
引っ掛け言葉(洒落)が多く、韻を踏んだり
調子が良かったり、耳に心地いいんです。
歌舞伎の舞台を観たのは、高校の芸術鑑賞で
何か有名な題目(忠臣蔵の数場だったかしら・・?
それすらも覚えてないぞ)を観て爆睡してたくらいで
テレビの舞台中継などもほとんど観ていませんでした。
ただ、まったく歌舞伎とは違う他の「芸」で
例えば活字で表現されたもの、映像作品、
パロディや、ドキュメンタリーなどで
何か自然と目にしたり耳に入っているようで
かなりの台詞に覚えがありました。
あとは、台詞に多く故事成語、諺が引用されているせいで
聞いたことあるように感じるのかしら。
これから機会があったらぜひ舞台を観てみたいなあ、
と思わせる本でした。
点子ちゃんとアントン
2004年2月16日 読了本
ISBN:4001140608 単行本(ソフトカバー)
著:エーリヒ・ケストナー
訳:池田 香代子 岩波書店
お金持ちの両親を持つ点子ちゃんは
ちょっと変わった女の子。
貧しいけど誇り高き少年アントンとは
固い友情で結ばれています。
お互いの出自を気にすることも、
引け目に感じることもなく、いつも仲良く
つきあっている二人の様子は微笑ましいです。
ひとつのエピソードのあとで、ケストナーが
「ちょっと立ち止まって考えてみない?」と
語りかける部分があって、子供だけでなく
大人だってつい考えさせられるようなことが
いろいろあると思いました。
ケストナーが子供たちのために本を書いていた頃、
その時代背景を考えると、もっと深いところで
著者が伝えたいことに思いを馳せることができます。
---------------------------------
ずっと探していた新書サイズ。
1月某日の朝、NHKの番組を観てから読みたくなりました。
「わが心の旅〜ドイツ・私の“十歳”を探して」
『ガンバの冒険』の作者、児童文学者の斎藤惇夫さんが
ケストナーの生まれ育った街や、文学の舞台を訪ねると
いう内容でした。
エーリヒ・ケストナーの作品は、
子供のころ『ふたりのロッテ』を確か読んだはず、
というくらいしか覚えがないのです。
ケストナーの児童書のタイトルは図書館でも
ずっと昔から見かけていたので、たいがい覚えていました。
多くの名作と並んで、「読書が好きだった」という
人たちならきっと子供の頃から読んでいた本のベストテンに
必ず入りそうなシリーズだと思ってました。
でも「いつか読もう」と思っていてそのまま大人に。
そういう本がたくさんあります。
以前、姉が読破していた「赤毛のアン」シリーズや
リンドグレーンの「ピッピ」、クローゼットの向こうの
異世界、「ナルニア国ものがたり」など
<文学少年少女>ならぜったい読んでるだろう!って
イメージがいつもあるんですが実際のところどうでしょう。
私の場合、どの作品も「いつか」のままです。
当時読んでいたら、今とはきっと印象が違うんだろうな。
大人になってから読み始めた児童書はいろいろ。
子供の頃よく読んでいたのは
少年SFシリーズ(日本)や
江戸川乱歩が子供向けに書いたシリーズ、
世界のミステリ全集(子供向け)・・・。
なんかシリーズで並んでると端から読破したくなってました。
このころからアイテムコレクターちっくな性格。
あとは日本、世界の昔話を集めた本を読んでました。
児童書、子供向けに書かれた本を今楽しむ。
読みやすく、わかりやすいだけじゃなくて
書いている人たちが何を子供たちに伝えたいのか
どんな子供の頃の気持ちを思い出して
大切にしてるか、想像するのも興味深いです。
著:エーリヒ・ケストナー
訳:池田 香代子 岩波書店
お金持ちの両親を持つ点子ちゃんは
ちょっと変わった女の子。
貧しいけど誇り高き少年アントンとは
固い友情で結ばれています。
お互いの出自を気にすることも、
引け目に感じることもなく、いつも仲良く
つきあっている二人の様子は微笑ましいです。
ひとつのエピソードのあとで、ケストナーが
「ちょっと立ち止まって考えてみない?」と
語りかける部分があって、子供だけでなく
大人だってつい考えさせられるようなことが
いろいろあると思いました。
ケストナーが子供たちのために本を書いていた頃、
その時代背景を考えると、もっと深いところで
著者が伝えたいことに思いを馳せることができます。
---------------------------------
ずっと探していた新書サイズ。
1月某日の朝、NHKの番組を観てから読みたくなりました。
「わが心の旅〜ドイツ・私の“十歳”を探して」
『ガンバの冒険』の作者、児童文学者の斎藤惇夫さんが
ケストナーの生まれ育った街や、文学の舞台を訪ねると
いう内容でした。
エーリヒ・ケストナーの作品は、
子供のころ『ふたりのロッテ』を確か読んだはず、
というくらいしか覚えがないのです。
ケストナーの児童書のタイトルは図書館でも
ずっと昔から見かけていたので、たいがい覚えていました。
多くの名作と並んで、「読書が好きだった」という
人たちならきっと子供の頃から読んでいた本のベストテンに
必ず入りそうなシリーズだと思ってました。
でも「いつか読もう」と思っていてそのまま大人に。
そういう本がたくさんあります。
以前、姉が読破していた「赤毛のアン」シリーズや
リンドグレーンの「ピッピ」、クローゼットの向こうの
異世界、「ナルニア国ものがたり」など
<文学少年少女>ならぜったい読んでるだろう!って
イメージがいつもあるんですが実際のところどうでしょう。
私の場合、どの作品も「いつか」のままです。
当時読んでいたら、今とはきっと印象が違うんだろうな。
大人になってから読み始めた児童書はいろいろ。
子供の頃よく読んでいたのは
少年SFシリーズ(日本)や
江戸川乱歩が子供向けに書いたシリーズ、
世界のミステリ全集(子供向け)・・・。
なんかシリーズで並んでると端から読破したくなってました。
このころからアイテムコレクターちっくな性格。
あとは日本、世界の昔話を集めた本を読んでました。
児童書、子供向けに書かれた本を今楽しむ。
読みやすく、わかりやすいだけじゃなくて
書いている人たちが何を子供たちに伝えたいのか
どんな子供の頃の気持ちを思い出して
大切にしてるか、想像するのも興味深いです。
ISBN:4061490176 新書
著:江村 洋
(講談社現代新書)
ヨーロッパの長い歴史を語る上で欠かすことの出来ない
王朝といえば「ハプスブルク」。
13世紀頃からおよそ七世紀に渡ってキリスト教と
欧州の政治にかかわって来た王朝の歴史を
マクシミリアン一世、カール五世、マリア・テレジア、
フランツ・ヨーゼフの四人の君主を中心に綴った本。
-------------------------------------
ハプスブルク家といえばシェーンブルン宮殿や
女帝マリア・テレジアが思い浮かびます。
あとは女性向け歴史小説でよく見かけるヒロイン、
皇妃エリザベート。(彼女の場合はヨメですが)
マリア・テレジアを最初に知ったのは子供の頃読んだ
「ベルばら」マリー・アントワネットの母親の登場から。
その頃はハプスブルクなんて名前も意識してませんでした。
そのあとは美術展やテレビのドキュメンタリーなどの映像や
小説・研究本などの活字で少しずつ。
欧州の歴史にしても、中高で習う世界史なんて
ほんとーに「世界とおりいっぺん」歴史で
何年に何が起こった(らしい)という記述だけで
教科書一冊終わっちゃいますから、王朝の歴史という
とらえ方をしたこともあんまりなかったです。
欧州地図の境界線がどうなっていったかなんてサッパリ。
高校では二年間世界史が普通科授業でありましたが
古代の話は楽しかったのに、時間が足りなくて
フランス革命まで駆け足で進んで終わりました。
近代現代は〜???受験で選択する人は自習(笑)
教科書を読んだだけで歴史に興味を持つことは
なかなか難しいのかもしれないです。
あとは説明してくださる歴史の先生がどれだけ
興味を引くような話をしてくださるか、とか。
歴史ものは大好きです。
それもみんな華麗で美麗、ロマンスいっぱい
いい男揃いの小説や少女漫画のおかげです。
そこから興味を持つことが多いです。
著:江村 洋
(講談社現代新書)
ヨーロッパの長い歴史を語る上で欠かすことの出来ない
王朝といえば「ハプスブルク」。
13世紀頃からおよそ七世紀に渡ってキリスト教と
欧州の政治にかかわって来た王朝の歴史を
マクシミリアン一世、カール五世、マリア・テレジア、
フランツ・ヨーゼフの四人の君主を中心に綴った本。
-------------------------------------
ハプスブルク家といえばシェーンブルン宮殿や
女帝マリア・テレジアが思い浮かびます。
あとは女性向け歴史小説でよく見かけるヒロイン、
皇妃エリザベート。(彼女の場合はヨメですが)
マリア・テレジアを最初に知ったのは子供の頃読んだ
「ベルばら」マリー・アントワネットの母親の登場から。
その頃はハプスブルクなんて名前も意識してませんでした。
そのあとは美術展やテレビのドキュメンタリーなどの映像や
小説・研究本などの活字で少しずつ。
欧州の歴史にしても、中高で習う世界史なんて
ほんとーに「世界とおりいっぺん」歴史で
何年に何が起こった(らしい)という記述だけで
教科書一冊終わっちゃいますから、王朝の歴史という
とらえ方をしたこともあんまりなかったです。
欧州地図の境界線がどうなっていったかなんてサッパリ。
高校では二年間世界史が普通科授業でありましたが
古代の話は楽しかったのに、時間が足りなくて
フランス革命まで駆け足で進んで終わりました。
近代現代は〜???受験で選択する人は自習(笑)
教科書を読んだだけで歴史に興味を持つことは
なかなか難しいのかもしれないです。
あとは説明してくださる歴史の先生がどれだけ
興味を引くような話をしてくださるか、とか。
歴史ものは大好きです。
それもみんな華麗で美麗、ロマンスいっぱい
いい男揃いの小説や少女漫画のおかげです。
そこから興味を持つことが多いです。
ISBN:4480056084 新書
著者:竹田 青嗣 (筑摩書房)
子供の頃から読みづらくて
どうも「読めない(=読もうとしない)」
漢字や言葉があります。
変な覚え方をしてそのままでいたり。
漢字はともかく、私の場合その読みたくない「語」は
図書館や書店の背表紙や、文庫本などの巻末広告に
ありました。ひとつは「フィッツジェラルド」。
それから「ツァラトゥストラ」です。
いつも目にするたび頭でわかってても
きっとさらっと口に出せないだろうなあと思ってました。
The Great Gatsbyを読んでからは前者はソラでも
言える様になりましたが、後者のニーチェの著作や
シュトラウスの交響詩のタイトルに使われている
この名前は脳内ではずっと「つぁられるとら」とか
「つぁられるすとら」のよーなわけわかんない
響きのまま今まで来ました。
頭では(この読み方絶対チガウ)とわかってるのに
ちゃんと読もうとしなかったわけです。
特に「ツァラトゥストラはかく語りき」という
古めかしい言い方のタイトルはずーっと
頭の中に残っていて、いつかどんな内容か
(本のほう、「〜はこう言った」)
読んでみたいなあと思ってました。
そういう人間ですので、この本を読んで
なるほど、これはこうかと「理解」したり
「解釈」できたか?・・・あんまり。
しかしもう間違えずに「ツァラトゥストラ」って
言えるのが嬉しいような、妙に残念なような。
謎は謎のままが面白いっていう感じで。
--------------------------------
この本で知った「ルサンチマン」については
面白いなあと思いました。「神」や「超越した存在」に
委ねる宗教に不信感や疑問がいつまでも消えないため
こういう考え方もあるんだと。
入門書、だけど、研究者の著作にありがちなたくさん引用。
それから比較研究。聞いたことのある単語や人物にしても
じっさいそれらの著書を読んでるわけでなし。
例としてあがっている他の哲学に関連した人や書物を
それぞれ探してみようかな。
本題から逸れまくってイチからえんえんと説明する本も
面倒ですが、自分(著者)だけわかってるんだよなぁって
文章は読んでいるとしんどいところはあります。
----------------------------------------
どんな小さなコトにも意味がある・・・とか
決して何ヒトツ無駄じゃないんだ、などと空元気に
言い聞かせる機会がありますが(無論自分自身にも)
『世界と歴史の時間にはどんな「意味」も存在しない』なんて
ずばーっと言われちゃうほうが、
「ならばそこから(私は)どうする?」って考えたくなるので
いいんじゃないかしら、と思ったしだい。
ニーチェからだんだん逸れていきますが・・・。
えーとただ厭世観に陥るのではなくて。
物事に「すべて等しく」はあり得ない、だから
こうして行こうって考えていったほうが前向きな気がする。
例えば働かない人(働くことができない人)と
自分の時間を削って働く人が同じであるわけがない。
だから相互扶助があるわけですが。
著者:竹田 青嗣 (筑摩書房)
子供の頃から読みづらくて
どうも「読めない(=読もうとしない)」
漢字や言葉があります。
変な覚え方をしてそのままでいたり。
漢字はともかく、私の場合その読みたくない「語」は
図書館や書店の背表紙や、文庫本などの巻末広告に
ありました。ひとつは「フィッツジェラルド」。
それから「ツァラトゥストラ」です。
いつも目にするたび頭でわかってても
きっとさらっと口に出せないだろうなあと思ってました。
The Great Gatsbyを読んでからは前者はソラでも
言える様になりましたが、後者のニーチェの著作や
シュトラウスの交響詩のタイトルに使われている
この名前は脳内ではずっと「つぁられるとら」とか
「つぁられるすとら」のよーなわけわかんない
響きのまま今まで来ました。
頭では(この読み方絶対チガウ)とわかってるのに
ちゃんと読もうとしなかったわけです。
特に「ツァラトゥストラはかく語りき」という
古めかしい言い方のタイトルはずーっと
頭の中に残っていて、いつかどんな内容か
(本のほう、「〜はこう言った」)
読んでみたいなあと思ってました。
そういう人間ですので、この本を読んで
なるほど、これはこうかと「理解」したり
「解釈」できたか?・・・あんまり。
しかしもう間違えずに「ツァラトゥストラ」って
言えるのが嬉しいような、妙に残念なような。
謎は謎のままが面白いっていう感じで。
--------------------------------
この本で知った「ルサンチマン」については
面白いなあと思いました。「神」や「超越した存在」に
委ねる宗教に不信感や疑問がいつまでも消えないため
こういう考え方もあるんだと。
入門書、だけど、研究者の著作にありがちなたくさん引用。
それから比較研究。聞いたことのある単語や人物にしても
じっさいそれらの著書を読んでるわけでなし。
例としてあがっている他の哲学に関連した人や書物を
それぞれ探してみようかな。
本題から逸れまくってイチからえんえんと説明する本も
面倒ですが、自分(著者)だけわかってるんだよなぁって
文章は読んでいるとしんどいところはあります。
----------------------------------------
どんな小さなコトにも意味がある・・・とか
決して何ヒトツ無駄じゃないんだ、などと空元気に
言い聞かせる機会がありますが(無論自分自身にも)
『世界と歴史の時間にはどんな「意味」も存在しない』なんて
ずばーっと言われちゃうほうが、
「ならばそこから(私は)どうする?」って考えたくなるので
いいんじゃないかしら、と思ったしだい。
ニーチェからだんだん逸れていきますが・・・。
えーとただ厭世観に陥るのではなくて。
物事に「すべて等しく」はあり得ない、だから
こうして行こうって考えていったほうが前向きな気がする。
例えば働かない人(働くことができない人)と
自分の時間を削って働く人が同じであるわけがない。
だから相互扶助があるわけですが。
「都会のトム&ソーヤ〈1〉」
2004年1月29日 読了本
ISBN:4062120631 単行本
著者:はやみね かおる (講談社)
表紙がかわいかったので
思わず手にとってみました。
コバルトやX文庫、電撃などの文庫やノベルズのところではなく
あえて児童書のところに置いてあるのが気になりました。
とりあえず帯をみて〜
『創也(頭脳明晰)×内人(平平凡凡?)。
謎の天才ゲームクリエイターをさがす
ふたりの行く手には、多くの危険が待っていた。
知恵と工夫の新・冒険記が、いま、はじまる!』
あら?あらあら?
これはきっと主人公はフツーだけどなかなか根性のある少年で
友達が眼鏡でかっこいいインテリ君というパターンかしら?
まーーー。私の好きなパターンね?
すぐ読んじゃいました。
こういう感じ懐かしい。ちゅうがくせいってこんな子供っぽいっけ?
ふたりとも中学生なんですが、読者層を子供に設定しているからか
とってもいい感じです。
主人公もぜんぜんふつーじゃないです。
サバイバルの能力に長けてます(笑)。
眼鏡キャラは竜王創也君といって、財閥の美形御曹司です。
知的で皮肉屋さんでクールボーイですが、
ちょっと抜けてるとこもあって可愛いです。
ともかくこの二人のコンビはなかなか楽しいです。
お話の内容はうーんと。「ぼうけんもの」?
冒険と言っても暴力や殺人が出てくるわけではありません。
ええと。少年探偵団よりもっと現実的で、
ズッコケ三人組よりはかっこいい・・・と言って通じるのかしら。
いや〜めずらしく素直に読んじゃいました。
それと、買ってから気がついたのですが、
表紙と挿絵は漫画家の西炯子さん。
続きが楽しみです。
著者:はやみね かおる (講談社)
表紙がかわいかったので
思わず手にとってみました。
コバルトやX文庫、電撃などの文庫やノベルズのところではなく
あえて児童書のところに置いてあるのが気になりました。
とりあえず帯をみて〜
『創也(頭脳明晰)×内人(平平凡凡?)。
謎の天才ゲームクリエイターをさがす
ふたりの行く手には、多くの危険が待っていた。
知恵と工夫の新・冒険記が、いま、はじまる!』
あら?あらあら?
これはきっと主人公はフツーだけどなかなか根性のある少年で
友達が眼鏡でかっこいいインテリ君というパターンかしら?
まーーー。私の好きなパターンね?
すぐ読んじゃいました。
こういう感じ懐かしい。ちゅうがくせいってこんな子供っぽいっけ?
ふたりとも中学生なんですが、読者層を子供に設定しているからか
とってもいい感じです。
主人公もぜんぜんふつーじゃないです。
サバイバルの能力に長けてます(笑)。
眼鏡キャラは竜王創也君といって、財閥の美形御曹司です。
知的で皮肉屋さんでクールボーイですが、
ちょっと抜けてるとこもあって可愛いです。
ともかくこの二人のコンビはなかなか楽しいです。
お話の内容はうーんと。「ぼうけんもの」?
冒険と言っても暴力や殺人が出てくるわけではありません。
ええと。少年探偵団よりもっと現実的で、
ズッコケ三人組よりはかっこいい・・・と言って通じるのかしら。
いや〜めずらしく素直に読んじゃいました。
それと、買ってから気がついたのですが、
表紙と挿絵は漫画家の西炯子さん。
続きが楽しみです。
12月は全然こっちの日記書いてなかったわ。
こっちだけじゃなくてサイトの方も
ほっときっぱなしよ〜。
PC不調は越年。
ネット用と作業用と分けたので
さらにネット落ちするときはずっとして
ネットするときは更新ができない、という
みょーなサイクルでのんびりやるです。
---------------------------------
年末から年明けにかけて読んだ本。
最後まで読んだ&覚えてるのだけ。
理系に疎い人向けの物理学の本を一冊
一応最後まで読み終わった。
いわゆる〜
「おもいひこうきがとぶのはなぜ?」
「そらがあおいのは?」なんていう話から
ニュートンの力学やアインシュタインの
相対性理論までいろいろ、かみくだいてだね・・・。
目からウロコの話がたくさんで面白かった。
でもやっぱり理解できないナゾがたくさん。
物理の先生〜「このくらいは基本でしょう」とか
「理解できるでしょう」って
思いこんで説明してるんじゃダメです〜。
さいしょっからある分野に関しての思考が
ブロックされてる脳もあるですよ。
それ以前に自分の思考レベルの低さに
ためいきが出る一冊でございました。
----------------------------------
「陰陽師 生成り姫」
夢枕 獏:著(文春文庫)
えーとシリーズ5作目?4かな?
一応今まで文庫化されている作品は
読んでいるつもりでしたが・・・
文庫の棚も新刊平積みも視ない様にしてるから
よくわかんないです。
何故なら積読本ばっかり増えてるのに
読みたくなって次々買ってしまうからです。
最初の劇場版「陰陽師」のなかの
エピソードを今頃しみじみ思い出しました。
-------------------------------------
「キリスト教 2000年の謎」
小坂井 澄:著(講談社+α新書)
なんでもキライだ苦手だと言って
知りもしないで文句を言う前に
少しでも調べてみるべしと買った本。
読んでみても×××××(x_x)。
イヤイヤ。
これで何もかもわかったわけじゃなし。
そもそも、わかろうとすることがどうなのか。
でも読んでみて、
信仰している全ての人たちが
ただ何もかも頭から信じて
捧げているわけではなく
この2000年もの間(遡るともっと?)
常に「神とは」「宗教とは」って
問い掛けながら試行錯誤して
今があるんだなあ〜と思いました。
-----------------------------------
神を声高に叫んで正義をふりかざしたり
異なる価値観を滅しようとする行為は
やはりいやだ。
ユダヤ教・イスラム教・キリスト教が
元は同じ宗教から分かれていったことなんて
以前はわからなかった。
(同じ宗教と言い切るにもきっと
いろいろごへーがあるんでしょうが)
ここ何年も世界情勢から宗教に興味を持ち出して
自分の内臓のあたりでごろごろと不愉快に残る
違和感を少しでも除けたいと思い始めて
本を探している。
本だけで何がわかるか、とも思う。
でも何も読まないままでは
知らないまま。
--------------------------------
さて読書。
昨年はどのくらいまともに読んだかな?
ちっとも残ってないぞ〜。
年々記憶容量が少なくなっていく。
くっだらないことは覚えてるのに。
SFやファンタジー翻訳小説くらいかな。
あとは長い長いことかけて
読んだ睡眠導入剤本数冊。
今年はどうなるかな。
10冊くらいはしっかり読みたいなあ。
低い目標だこと。
こっちだけじゃなくてサイトの方も
ほっときっぱなしよ〜。
PC不調は越年。
ネット用と作業用と分けたので
さらにネット落ちするときはずっとして
ネットするときは更新ができない、という
みょーなサイクルでのんびりやるです。
---------------------------------
年末から年明けにかけて読んだ本。
最後まで読んだ&覚えてるのだけ。
理系に疎い人向けの物理学の本を一冊
一応最後まで読み終わった。
いわゆる〜
「おもいひこうきがとぶのはなぜ?」
「そらがあおいのは?」なんていう話から
ニュートンの力学やアインシュタインの
相対性理論までいろいろ、かみくだいてだね・・・。
目からウロコの話がたくさんで面白かった。
でもやっぱり理解できないナゾがたくさん。
物理の先生〜「このくらいは基本でしょう」とか
「理解できるでしょう」って
思いこんで説明してるんじゃダメです〜。
さいしょっからある分野に関しての思考が
ブロックされてる脳もあるですよ。
それ以前に自分の思考レベルの低さに
ためいきが出る一冊でございました。
----------------------------------
「陰陽師 生成り姫」
夢枕 獏:著(文春文庫)
えーとシリーズ5作目?4かな?
一応今まで文庫化されている作品は
読んでいるつもりでしたが・・・
文庫の棚も新刊平積みも視ない様にしてるから
よくわかんないです。
何故なら積読本ばっかり増えてるのに
読みたくなって次々買ってしまうからです。
最初の劇場版「陰陽師」のなかの
エピソードを今頃しみじみ思い出しました。
-------------------------------------
「キリスト教 2000年の謎」
小坂井 澄:著(講談社+α新書)
なんでもキライだ苦手だと言って
知りもしないで文句を言う前に
少しでも調べてみるべしと買った本。
読んでみても×××××(x_x)。
イヤイヤ。
これで何もかもわかったわけじゃなし。
そもそも、わかろうとすることがどうなのか。
でも読んでみて、
信仰している全ての人たちが
ただ何もかも頭から信じて
捧げているわけではなく
この2000年もの間(遡るともっと?)
常に「神とは」「宗教とは」って
問い掛けながら試行錯誤して
今があるんだなあ〜と思いました。
-----------------------------------
神を声高に叫んで正義をふりかざしたり
異なる価値観を滅しようとする行為は
やはりいやだ。
ユダヤ教・イスラム教・キリスト教が
元は同じ宗教から分かれていったことなんて
以前はわからなかった。
(同じ宗教と言い切るにもきっと
いろいろごへーがあるんでしょうが)
ここ何年も世界情勢から宗教に興味を持ち出して
自分の内臓のあたりでごろごろと不愉快に残る
違和感を少しでも除けたいと思い始めて
本を探している。
本だけで何がわかるか、とも思う。
でも何も読まないままでは
知らないまま。
--------------------------------
さて読書。
昨年はどのくらいまともに読んだかな?
ちっとも残ってないぞ〜。
年々記憶容量が少なくなっていく。
くっだらないことは覚えてるのに。
SFやファンタジー翻訳小説くらいかな。
あとは長い長いことかけて
読んだ睡眠導入剤本数冊。
今年はどうなるかな。
10冊くらいはしっかり読みたいなあ。
低い目標だこと。
『野望円舞曲<5>』
2003年11月18日 読了本最近また並行&ナナメ読みが多いです。
なじみのある文章が頭に浮かんで、
詩集や古典引っ張り出してきて
それ探してみたり。
暗記できるときに、できるだけいろんな言葉を
暗記しておけばよかったなあ〜とよく思います。
歌は音楽に合わせて、自然と覚えてしまいますが
長い言葉はそうも行かないし。
お気に入りの文章は、詠うように脳内をめぐらすのが好きです。
時折家族に読み聞かせたりして迷惑がられます。(痛)
-----------------------------------
最近やっと最後まで読み終わった本。
『野望円舞曲<5>』
田中芳樹&荻野目悠樹:共著
(徳間デュアル文庫)
これ、続きどうなってるのかなあ・・・。
諜報部員とお嬢様の恋の行方はいつも
気になるしもえもえっとしますが、
如何せん、感情移入がもっとも必要な
ヒロインのお嬢様、またはお付の侍女の魅力が乏しく
(設定もいいし外見は綺麗だと思いますが)
これ、ヒロインなのかなぁ?
脇役みたいだな・・と思います。
スペオペの主役は女殺しのジェラルドで
武装家臣のアルフォンソとのコンビのほうが目立ってます。
メイン・サブ二人ずつ、双方主役という気分にさせるのは
銀河英雄伝説でもそうでしたが
あれは一応敵と見方に分かれて
それぞれの軍の人間模様を描いていたからで・・・
このお話は、ヒロインを設定しながら
それを生かさず、やっぱり中国史なみの
群雄割拠を描きたいっていうごちゃごちゃがあって、
エレオノーラがすごい中途半端なキャラ。
卓抜した頭脳や圧倒的な強さを持つわけでもなく
行動をしても空回り。
自己中心的な部分だけが目立つ。
成長途中だから、今の段階では小娘にすぎないから・・・
お嬢様育ちだからってだけじゃない。
そういうじれったさを売り物にしてるとか?
そういうことじゃなくても、
人間的な部分、弱い部分があって当然にしても
今ひとつヒロインとして何か物足りない。
彼女が「動いて」もつまらないんですねー。
最初の巻の頃はまだ何かありそうな気がしたのに。
いろいろと面白いの要素があるのに、もったいないな、と思います。
なじみのある文章が頭に浮かんで、
詩集や古典引っ張り出してきて
それ探してみたり。
暗記できるときに、できるだけいろんな言葉を
暗記しておけばよかったなあ〜とよく思います。
歌は音楽に合わせて、自然と覚えてしまいますが
長い言葉はそうも行かないし。
お気に入りの文章は、詠うように脳内をめぐらすのが好きです。
時折家族に読み聞かせたりして迷惑がられます。(痛)
-----------------------------------
最近やっと最後まで読み終わった本。
『野望円舞曲<5>』
田中芳樹&荻野目悠樹:共著
(徳間デュアル文庫)
これ、続きどうなってるのかなあ・・・。
諜報部員とお嬢様の恋の行方はいつも
気になるしもえもえっとしますが、
如何せん、感情移入がもっとも必要な
ヒロインのお嬢様、またはお付の侍女の魅力が乏しく
(設定もいいし外見は綺麗だと思いますが)
これ、ヒロインなのかなぁ?
脇役みたいだな・・と思います。
スペオペの主役は女殺しのジェラルドで
武装家臣のアルフォンソとのコンビのほうが目立ってます。
メイン・サブ二人ずつ、双方主役という気分にさせるのは
銀河英雄伝説でもそうでしたが
あれは一応敵と見方に分かれて
それぞれの軍の人間模様を描いていたからで・・・
このお話は、ヒロインを設定しながら
それを生かさず、やっぱり中国史なみの
群雄割拠を描きたいっていうごちゃごちゃがあって、
エレオノーラがすごい中途半端なキャラ。
卓抜した頭脳や圧倒的な強さを持つわけでもなく
行動をしても空回り。
自己中心的な部分だけが目立つ。
成長途中だから、今の段階では小娘にすぎないから・・・
お嬢様育ちだからってだけじゃない。
そういうじれったさを売り物にしてるとか?
そういうことじゃなくても、
人間的な部分、弱い部分があって当然にしても
今ひとつヒロインとして何か物足りない。
彼女が「動いて」もつまらないんですねー。
最初の巻の頃はまだ何かありそうな気がしたのに。
いろいろと面白いの要素があるのに、もったいないな、と思います。
日常日記って/アイスとプリマ
2003年9月17日 読了本最近ほとんどサイトの日記ばかりで
こちらのほうに書く事が少なくなった。
如何に考えていることといえば二次元のことばかりか、
私の毎日、いったい何なのって感じで
自嘲しつつけっこうそういう日常に浸かってます。
何かを打破するにはまさに「キヨミズの舞台から」ダイブが必要かと。
サイトで毎日ぐちぐち書くのは控えたい。
(書いてるけどね〜)
それでも日記を持っているとつい何か書きたくなるもの。
読書と映画のことをメインに書いていきたいこっちにも、
やっぱり独り言が多くなる。
-------------------------------
ロシアの有名なバレエ団からプリマが「太りすぎ」で解雇されたらしい。
169センチで50キロ。
世の女性からすればどこが太っているのか
わからないが・・・。
しかも筋肉がついている彼らが50キロでも
脂肪分は少ないのでは。
パートナーが持ち上げられないから・・・とは。
うーん。バレエの世界は素人にはわからない
いろいろな厳しい常識があるらしい。
この女性はアイスがやめられなかったというが
それだけで太ってしまうもの?
食べ物には気をつけなければならないダンサー。
クラシックバレエは容姿が第一だと言われるが、
好きな食べ物をずっと我慢し続けねば到達できないとは
ボクサーみたいだなあ。
アスリートはみんなそうかな。
何もアイスだけが解雇の原因ではないだろうし、
こういう見出しで世界ニュースになっちゃうのってひどいなあ。
------------------------------------
半年くらいかかったかな?もっとかな。
睡眠導入剤代わりの本がやっと読み終わりました。
長かった〜。
なんかもう内容ほとんどウロ覚え。
5行も読まないうち眠気が襲ってきたこともあるし。
どんな本でも読み始めたら最後まで一応全部読んでいたときもあったが
今は面白くない本は一区切りついたら中断することが多い。
(面白くても並行読みのせいでほっとかれてる本もあるけど)
これは面白くないわけではなく
私のアタマの理解がついてかなかったためである。
ところどころ平易な文や、私にもわかる箇所については
本当に興味深く読ませていただきました。
『神と新しい物理学』
ポール・ディヴィス:著
戸田盛和:訳(岩波書店同時代ライブラリー)
原題:God and the New Physics(1983年)
岩波現代蔵書より’85年に翻訳刊行、
’94年に同シリーズから改題して改めて発行された。
「宇宙の誕生は神なしにありえたか。
宇宙は何故あるのか(〜中略〜)
物理学の最前線から、科学と宗教の接点を衝く好著」(帯より)
相対性理論と量子論、還元主義に対する全体論を明快に説く・・と
いわれてもトリ頭には各所サッパリで。
本書では著者の4つの疑問
・なぜ自然の法則は現在あるようなものであるのか
・なぜ宇宙は現在あるもので作られているのか
・これらのものはどのようにしてはじまったのか
・宇宙はどのようにしてその組織を作り上げたのか
に対する一時的な解答(自然に対する物理学者の概念による)が導かれていく。
かつての宗教的な問いに対して科学が示すもの。
科学が向き合うことができるものについて
専門的なことも含めて説く。
宗教家と科学者(物理学者)との対話形式にして
問い掛けあう部分もあって面白かった。
著者は西欧文化、とくにキリスト教の考え方と対比させることが多く
その教えが身についている本人だからこその自問自答のようなところもある。
既に書かれてから20年。
さらに進んでいるだろう「科学」は
今ならどういった「答え」を出すだろうか。
こちらのほうに書く事が少なくなった。
如何に考えていることといえば二次元のことばかりか、
私の毎日、いったい何なのって感じで
自嘲しつつけっこうそういう日常に浸かってます。
何かを打破するにはまさに「キヨミズの舞台から」ダイブが必要かと。
サイトで毎日ぐちぐち書くのは控えたい。
(書いてるけどね〜)
それでも日記を持っているとつい何か書きたくなるもの。
読書と映画のことをメインに書いていきたいこっちにも、
やっぱり独り言が多くなる。
-------------------------------
ロシアの有名なバレエ団からプリマが「太りすぎ」で解雇されたらしい。
169センチで50キロ。
世の女性からすればどこが太っているのか
わからないが・・・。
しかも筋肉がついている彼らが50キロでも
脂肪分は少ないのでは。
パートナーが持ち上げられないから・・・とは。
うーん。バレエの世界は素人にはわからない
いろいろな厳しい常識があるらしい。
この女性はアイスがやめられなかったというが
それだけで太ってしまうもの?
食べ物には気をつけなければならないダンサー。
クラシックバレエは容姿が第一だと言われるが、
好きな食べ物をずっと我慢し続けねば到達できないとは
ボクサーみたいだなあ。
アスリートはみんなそうかな。
何もアイスだけが解雇の原因ではないだろうし、
こういう見出しで世界ニュースになっちゃうのってひどいなあ。
------------------------------------
半年くらいかかったかな?もっとかな。
睡眠導入剤代わりの本がやっと読み終わりました。
長かった〜。
なんかもう内容ほとんどウロ覚え。
5行も読まないうち眠気が襲ってきたこともあるし。
どんな本でも読み始めたら最後まで一応全部読んでいたときもあったが
今は面白くない本は一区切りついたら中断することが多い。
(面白くても並行読みのせいでほっとかれてる本もあるけど)
これは面白くないわけではなく
私のアタマの理解がついてかなかったためである。
ところどころ平易な文や、私にもわかる箇所については
本当に興味深く読ませていただきました。
『神と新しい物理学』
ポール・ディヴィス:著
戸田盛和:訳(岩波書店同時代ライブラリー)
原題:God and the New Physics(1983年)
岩波現代蔵書より’85年に翻訳刊行、
’94年に同シリーズから改題して改めて発行された。
「宇宙の誕生は神なしにありえたか。
宇宙は何故あるのか(〜中略〜)
物理学の最前線から、科学と宗教の接点を衝く好著」(帯より)
相対性理論と量子論、還元主義に対する全体論を明快に説く・・と
いわれてもトリ頭には各所サッパリで。
本書では著者の4つの疑問
・なぜ自然の法則は現在あるようなものであるのか
・なぜ宇宙は現在あるもので作られているのか
・これらのものはどのようにしてはじまったのか
・宇宙はどのようにしてその組織を作り上げたのか
に対する一時的な解答(自然に対する物理学者の概念による)が導かれていく。
かつての宗教的な問いに対して科学が示すもの。
科学が向き合うことができるものについて
専門的なことも含めて説く。
宗教家と科学者(物理学者)との対話形式にして
問い掛けあう部分もあって面白かった。
著者は西欧文化、とくにキリスト教の考え方と対比させることが多く
その教えが身についている本人だからこその自問自答のようなところもある。
既に書かれてから20年。
さらに進んでいるだろう「科学」は
今ならどういった「答え」を出すだろうか。
トムとパット、双子のテレパス
2003年8月3日 読了本『宇宙(そら)に旅立つ時』 TIME FOR THE STARS
ロバート・A・ハインライン:著
酒匂真理子:訳(創元推理文庫SF)
人類の住むことが出来る星を探して
外宇宙へ旅立つ人々。
果てしなく長い距離に隔たれ如何にして
宇宙船は地球とのコンタクトを取るのか。
その連絡手段として選ばれたのが
地球上のテレパス、主に双子ばかり。
一生遊んで暮らせる保障を得て
片方は地球に残り、もう片方は空へ旅立つ。
主人公のトムはいつもパットにうまくやられて
劣等感を持ち続けていた。
テレパスとしての能力があると知らされて
財団に宇宙船登場を請われたものの
どちらが宇宙へ行くのか・・・・
---------------------------------
面白かったです。一気に読みました。
こういうの大好きです。
出てくる人たちも、ウチュウセンも。
小難しいことナシで、
たまたま舞台背景や設定が未来ってだけで
一人の男の子の成長物語でもあり
いろんな人間たちのドラマであります。
1956年に発表された長編。
宇宙船、テレパス、相対性理論。
かつて<SF>が一番<SF>らしかった時代の話。
ってよく言います。
私もそうだと思ってるところがあります。
まさに空想科学小説として読者の心を掴んで
放さなかった頃が確かにあったんだろう。
勿論リアルタイムで読んでいたわけでなし、
郷愁めいたセンチメンタリズムでどうこう言っても、
繰り返し読んだ先人たちの解説等で
暗示にかかってるようなものなんですが。
これらに影響された日本の作家たちが
ジュブナイルの形で大昔の少年少女に
おおいなる夢を与えていたわけで。
学校の図書館の古びたSFシリーズを
読んでいたときは既に古臭かった。
でもそれが何か好きでした。
設定や出てくる登場人物の様子がいい。
---------------------------------
さて、この話。
あっさり書いてありますが
けっこう悲劇も続くんです。
他の宇宙船は次々と行方不明になるし、
地球を旅立ったときに200人いた船の仲間たちは
最後のほうでは30人ちょっと。
反発したり支えあったり
いろいろあっても、大切な乗組員たち。
失っても、立ち止まることを許されない宇宙の旅。
こんなに犠牲を払っても
技術の進歩によって
すべてが過去の遺物となっていく様は
ちょっと哀しい。
ロバート・A・ハインライン:著
酒匂真理子:訳(創元推理文庫SF)
人類の住むことが出来る星を探して
外宇宙へ旅立つ人々。
果てしなく長い距離に隔たれ如何にして
宇宙船は地球とのコンタクトを取るのか。
その連絡手段として選ばれたのが
地球上のテレパス、主に双子ばかり。
一生遊んで暮らせる保障を得て
片方は地球に残り、もう片方は空へ旅立つ。
主人公のトムはいつもパットにうまくやられて
劣等感を持ち続けていた。
テレパスとしての能力があると知らされて
財団に宇宙船登場を請われたものの
どちらが宇宙へ行くのか・・・・
---------------------------------
面白かったです。一気に読みました。
こういうの大好きです。
出てくる人たちも、ウチュウセンも。
小難しいことナシで、
たまたま舞台背景や設定が未来ってだけで
一人の男の子の成長物語でもあり
いろんな人間たちのドラマであります。
1956年に発表された長編。
宇宙船、テレパス、相対性理論。
かつて<SF>が一番<SF>らしかった時代の話。
ってよく言います。
私もそうだと思ってるところがあります。
まさに空想科学小説として読者の心を掴んで
放さなかった頃が確かにあったんだろう。
勿論リアルタイムで読んでいたわけでなし、
郷愁めいたセンチメンタリズムでどうこう言っても、
繰り返し読んだ先人たちの解説等で
暗示にかかってるようなものなんですが。
これらに影響された日本の作家たちが
ジュブナイルの形で大昔の少年少女に
おおいなる夢を与えていたわけで。
学校の図書館の古びたSFシリーズを
読んでいたときは既に古臭かった。
でもそれが何か好きでした。
設定や出てくる登場人物の様子がいい。
---------------------------------
さて、この話。
あっさり書いてありますが
けっこう悲劇も続くんです。
他の宇宙船は次々と行方不明になるし、
地球を旅立ったときに200人いた船の仲間たちは
最後のほうでは30人ちょっと。
反発したり支えあったり
いろいろあっても、大切な乗組員たち。
失っても、立ち止まることを許されない宇宙の旅。
こんなに犠牲を払っても
技術の進歩によって
すべてが過去の遺物となっていく様は
ちょっと哀しい。