宇宙戦争

2007年2月8日 観た映像
『宇宙戦争』WAR OF THE WORLDS

2005年アメリカ

監督:スティーブン・スピルバーグ
製作総指揮:ポーラ・ワグナー
製作:キャスリーン・ケネディ
   コリン・ウィルソン

原作:H.G.ウェルズ Herbert George Wells

出演:トム・クルーズ(レイ)
   ダコタ・ファニン(レイチェル)
   ジャスティン・チャットウィン(ロビー)

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いつもと変わらない日常。普段とちょっとだけ
変わったことといえば、レイは離婚した妻から
二人の子供を預かっていた。労働者の父親は
さえない風体で、思春期の兄妹とはなかなか
会話が噛みあわない。

このシーンだけなら家族愛の物語かと思うくらい
平穏で、よくある光景。ところが・・・。

瞬く間に暗くなる空と、突如として吹き荒れる
尋常でない風。停電。電話や車のエンジンを含め、
あらゆる電気系統は全てショートしてしまう。
怯える子供を家に残してレイは様子を観に家を出る。

放たれた光の矢、地中からは異形の巨大な機械。
何事か把握できない市民たちが次々と消されていく。
逃げ惑う大勢の人間たち。
車は玩具のように吹っ飛び、街が破壊される。

レイはパニックになりながら家までたどり着き
子供を連れてある場所へ向かう。
頭に残っているたったひとつの逃げ道は
ついさっき知り合いにアドバイスをしたあれだけ。

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H.G.ウェルズの古典SFを映画化。

大きな宇宙船が姿を現すまでのじっくり描写は不気味。
メカには一瞬笑いそうになったが、その間もなく
恐怖のどん底に叩き落される主人公や市民を観ながら
いつしかこっちも寒くなってきました。
前半のパニックホラーは凄まじい。

その時、自分たちだけ助かる道を、
頭ごちゃごちゃになりながら冷静に見極めた父親も
すごいと思ったし、利己的な行動もいざとなったら
身内しかかまっていられない様子がよくわかる。

妹が恐怖からヒステリックになり過呼吸を起こし、
宥める兄の様子や、たった一台の「動く」車を巡って
起こる避難民の暴動、徐々に若者らしい義憤(?)に
かられて無謀にも敵に向かおうとする息子の様子など
遣り切れないが印象に残る場面は多かったです。

ダコタ・ファニングの出演映画をじっくり
観たのは、これが初めて。
年若いながら、ときどき驚くような役者さんが
いるもんだと思いました。

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後半、親子が隠れ家に潜むあたりから
何か昔のマンガみたいになってきた。
だんだんシリアスに観られなくなってきました。

それだけの宇宙船こさえる文明(と言うのだろうか)を
持ちながら、熱源探知とか出来ないのかよー!と
ツッコミを入れながら観てました。
心臓の音とか湿気や呼吸に反応するセンサーとか
持ってなかったのかしらん。むーん。

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原作は未読。
映画を観る前は、父親が家族を守るために
無理なスーパーマンになる定番映画かな?と
思ってて、前半は「恐怖えいが!ひぃぃー!」
後半はSFパロディ半々気分で観ました。
考えてたより面白かったです。
(視聴06-12/19)

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