DVD ブエナビスタ・ホームエンターテイメント
2004/09/03 ¥2,940

大人にならない少年ピーターパンが主人公の夢あふれる冒険の物語。ウォルト・ディズニーが子どものころに舞台で見て憧れていたピーターパンを、時を経てアニメーションで再現した作品。 少女ウェンディーが弟たちと一緒の子ども部屋を出なければならない夜がやってきた。大人になりたくないと悲しむ彼女の前にピーターパンが現れ・・・
====================================ここまで引用そのまま。

『ピーター・パン』

1953年アメリカ
ディズニー長編アニメーション作品

監督:ハミルトン・ラスク他

ジェームズ・M・バリ原作の小説を
アニメーション化。

レンタルしたDVDの映像は美しく
デジタル処理されているとはいえ
半世紀前のセル画作品だと思うと
びっくりうっとり。

ディズニーアニメは、実際の人間の演技する
フィルムを撮影して、その動きを元に
描かれたと聞いていたが、これもそうなのだろうか。

最初、まずウェンディの母親の仕草の柔らかさと
美しさにいいなあと思いました。

「実写をトレス」で検索をかけてみたら、
「ロトスコープ方式」という言葉にぶつかりましたが、
「ピーター・パン」についての記述は
まだ見つかりませんでした。「白雪姫」が有名らしい。

お話は子供向けには楽しく明るく、ちょいと教訓も
入って(?)面白いのではないかと思いました。

私は今までピーターパンの原作を読んだことはなく、
ディズニー絵本やダイジェストなどでだいたい
知っている気になっていました。
原作はまた違った内容らしいですね。

このところ、続けて最近の日本のアニメーション映画を
観てうんうん考えていたせいか、自分のなかの
僅かな素直な部分に丁度当たったのか、
楽しく試聴しました。

しかし、先入観がたくさんあるタイトルのため
いろんなものを無意識に探っていたかもしれないです。

ピーター・パンと言ったら、いい意味でも
わるい意味でも、いろんな代名詞として使われます。

この映画を観終わったあとでは、大人にならない
永遠の少年をうらやましいとはあまり思いませんでした。

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生家に講談社のディズニー絵本が長らくあったせいで、
ディズニー映画の古いもの20本分の「画」の一部
だけは、脳内に染み入っています。
このことはかなり前のこの日記で書いた気がします。

そのシリーズには「ピーター・パン」も入っていて、
子供の頃の私は、絵本のウェンディは美少女なのに、
弟たちやピーターってあまりかっこよくない・・・
と思ってました。

このたび実際に映画を観て、美しい少年ではないなと
思いましたし、かっこいいとも特には思わず
惹かれるところが無かったのが不思議な気持ち。

今まででも、ディズニー作品の男性像で、
強く憧れるキャラクターやときめく人物が
ほとんど無かったのはなんでだろうなー。
女性たちは少女から大人まで、だいたい美しいなと
思うのです。

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一番印象に残ったのはティンカー・ベルです。
ちびながら一番セクシーでした。絵本でおなじみだった
彼女に「女」を観るようになるとは。
今更ながら自分も年を重ねたものだと思いました。

体型を気にしたり、おしりが詰まって抜けなくなったり
嫉妬して真っ赤になったり、甘言に引っ掛かったり。

子供の頃から、ピーターとウェンディは
一緒にはなれないものの一組の恋人同士のように
思っていたようです。
でも、この映画だとピーターとティンクなんですね。

ティンカー・ベルが爆発で埋まってしまったとき
この世で一番大事なもの、のようなことを
ピーターが叫んだときが、うっと来ました。

ウェンディもいつまでもピーターに関わらず
あっさり現実世界に戻るところが
さっぱりしててかえって良かったです。
もっと名残惜しむものなのかとこれまた
思ってたみたい。

定番の童話も、クラシックなアニメーション映画も
じっくり読み返し観返してみると些細な
思い違いがわかって、それが興味深いです。

随分前に、やはりレンタルで借りた「シンデレラ」も
絵本で受けたのと全然印象が異なって楽しかった。

童話や物語本来の持ち味や、オリジナルの良さを
改変するのがディズニーアニメではありますが、
当時の事情、時代背景やら商法やら訓戒やら、
難しいことを観ているときは思い浮かべず、
ただ受け止めて、自分のなかの子供の部分が
楽しめるならいいなと思いました。

(視聴 7/13)

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