ISBN:4044499020 2004/02 ¥460

著:雪乃 紗衣
挿画:由羅カイリ

角川ビーンズ文庫 (角川書店)

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彩雲国物語シリーズ二冊目。

第1作が後宮での主上との出会いと権力争いにまつわる騒動。
ヒロイン以外はメインで出張ってくるのは、ほぼ美形男子。
能あるタカはツメ隠し、「実は・・・」を明かされるときの
楽しさをてんこ盛り。

今回はなんと男の子に変装して公務員のお手伝い。
新たに登場するキャラクターも謎が多いが、後半からラストまで
一気に明かされていく様子は、読者の予想を裏切らず、
その手応えは「やっぱそうでしょ?!」といい気分(?)に
させてくれるんじゃないかなと思いました。

最後の数ページでものすごく説明的なのは前作でもそうなので
たぶんずっとこの調子なのだろうと思いました。
それでも、広げた風呂敷をちゃんと畳んで行く様子は好ましい。
そして次回作につながるネタもしっかり編みこまれていて
続きが読みたくなる。

ファンタジーだけど現実的に女性がぶち当たる壁についても
典型的ではあるが描かれていて、前向きに進む主人公の様子は
嫌味がなく、応援したくなる。

影に日向に援けてくれる男子はすべて能力の在る美形で
ヒロインの他に、目だった女性は今のところ無い。

しかもその美形男子同士がみんな仲良しなのだ。
友愛と尊敬、慈しみ、信頼。親子兄弟の愛情。
固く結ばれた男どもの絆は、特殊な層の読者にもアピール。

その美男子たちが一目置く少女がヒロイン。という
ステキなポジション。

恋愛未経験な彼女はまだ決まった相手を決めておらず
自分の夢、仕事に邁進しています。
主上とのじれったい関係も読者をヤキモキさせつつ、
はっきり相手を決めないことで逆ハーの夢も叶える。
顔は十人並としながら、挿絵では美少女に描かれるこれが少女向け作品の掟。


・・・・などといろいろ余計な解説したくなるものの、
かなり誉めてます。

現在三巻目を開いたところ。
ようやく夢の第一歩、女性官吏として
スタートしたヒロインの苦難の道が描かれてます。

挿絵とともに拾い読みして、だいたい内容はわかりましたが
最初からちゃんと読んでいこうと思います。

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