ペロっと10月になっちゃったなあ。
夏に絢爛没頭しすぎて、こっちの日記にメモっておけなかった
幾つかを、今頃ですが残しておこうと思います。

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「ルーヴル美術館展
 19世紀フランス絵画 新古典主義からロマン主義へ」

フランス革命からナポレオン帝政〜二月革命に至る波乱の時代。
その頃のフランス絵画を中心に、近代絵画の成立を追って行く。

4月〜7月に他地域で、7月末から10月中旬までこちら地元で開催。
もうすぐ終わりだなあ。時間があればもう一度平日に行きたかったです。
これは夏真っ盛りの休日に参りました。

毎回思うのですが、ウチとこの公立の館の美術展示はかなりお粗末です。
(もしかして美術展のときいつも言ってる・・?)
相も変わらずの「見せてやる」姿勢は改めたほうがいい。

建物の内部設計や装丁の都合上もあるかと思われますが、
何と言っても「不親切」。観にくくて説明不足のプレートは毎度のこと。
見る人々の影になってしまうのは仕方ないですが、最初っから
読ませる気ないだろうがよ、ってくらい暗い位置に貼ってあったり。
有料のイヤホンつき説明でどうぞ、っていうけど、あれも静かにゆっくり
絵画を楽しみたい人にとってはあまりお薦めできない。
たっかい入場料の上に有料説明・・・。
ライトの当て方は下手で、どこから見ても絵画の表面がテカっちゃうような
角度の展示物もいくつもありました。

プレートの説明は簡潔でわかりやすく、であれば良く、
確かに長々とした説明は必要ないかもしれない。
しかし、プレートは自分で読むかどうか選択できるのだから
どうせ書くなら読む人向けにしっかり考えて書いて欲しい。
書かないなら一切書かないでいいと思う。
そのぶん図録を充実させたり、配布のフリーペーパーで
説明文を載せたらいいのでは。

これは既に他の場所で展示されたのが巡回してきたわけで
最初に企画・制作した団体の配慮もかなり足りないのだと思う。

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どちらかというと百貨店系列の美術展のほうが、余程
観る人の立場を考えて展示していると思います。
そりゃ、サービスが本業でもあるからして、当たり前なのでしょうか。
だいたい値段も700〜1000円くらい、しかも招待券や割引も多い。

しかし招待券をばら撒くのは、スポンサーが大企業であれば同じだろう。
休日ともなればワンサカ人が集まって、入場規制することもある公立の展示。
芋洗い状態でもそこそこ楽しく展示を鑑賞できるかどうか考えてみたこと
あるんだろうか?と。

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 気持ちよく観ようと思ったら夏休みなどや週末を外して、ふつーの平日の午前中にでも、ふらりと行くほうがいいのだろうか、やっぱり。行かれるなら、それが良い・・・(苦)。

 しかも展示の後半、フランソワ・ビヤール「四時、サロンにて」(図録で確認)という絵画が飾ってあって、ちょっと笑ってしまった。どんな絵かというと、壁の両側にびっちり並べられた絵画、その展示室に押し合いへしあい満員の人の群れと、閉館時間を告げる警備員の疲れ切った様子が描かれている。わー、そのまんまじゃん、と思いました。(閉館間際に行ったわけではありませんが(笑))

 今回は、同行者が子供の頃、図鑑か何かの本で見たというジャン=オーギュスト=ドニミク・アングルの「泉」が展示されており本人とても感慨深げでいらしたので、誘った甲斐がありました。美術展に関しては向こうはまったく興味がなく、いつも半分イヤイヤつき合わせてしまうため、作品ひとつでも何か気に入れば、良かったなと思います。
私は円形の風呂場と「プシュケとアモル」がお気に入り。英雄像はさすがに美しく勇ましく描かれていましたが、本人とはかけ離れているのだろうなー。鹿狩りの絵は大きくて細部まで丁寧に描かれており、これは直に観ればこその楽しみだと思いました。

 図録はしっかり作ってあり、時代背景、展示品や画家個人についても説明されていて、読み応えあります。中綴じ部分で絵画写真をぶつ切りにするような馬鹿なこともしてないし(笑)、表紙も大胆に代表される絵画(風呂)をあしらっていい感じ。購入して吉。

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