ISBN:4001145030 単行本(ソフトカバー) 2000/06 ¥798

『モンテ・クリスト伯(上)』
LE COMTE DE MONTE-CRISTO 1844-46

作:アレクサンドル・デュマ Alexandre Dumas
編訳:竹村 猛
岩波少年文庫503(岩波書店)

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美しい婚約者との結婚を目前に、時期船長と噂される
若きエドモン・ダンテスは無実の罪で捕らえられる。
政局が安定しないフランス、王党派とボナパルト党が
水面下で火花を散らしていた19世紀初頭のことである。

彼を密告で陥れたのは恋敵と、職場の同僚だった。
前途を約束されたまだ二十歳にも満たない青年を妬み
ダングラールはダンテスの婚約者に激しく恋心を募らせている
フェルナンという若者をそそのかした。

また捕縛されたダンテスに事件のあらましを尋ねた検事が
ヴィルフォールであったことが、彼の不幸を決定的にした。
ヴィルフォールの父はボナパルト党であり、
このたびダンテスが巻き添えになった事件に深く関わっていた。
自分と父親を守るために検事はダンテスを犠牲にしたのだ。

かくしてダンテスは洞窟の牢獄<イフの城砦>に10年以上も
閉じ込められることとなった。
絶望の中で出会った博識の司祭ファリアは、ダンテスに希望と
生きる力を与えたのだが、同時に事件を推理したことにより
図らずも復讐の炎を燃え立たせることになった。
ダンテスは司祭より多くの知識を教わり、
やがて師の死を迎えて後、脱走に成功する。
その心には復讐の誓いと、莫大な宝の在り処を抱いて・・。

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春まで放映していたアニメーションが綺麗だったため
原作を探していました。

子供の頃は図書館の児童書で『巌窟王』のタイトルでも
見かけました。モンテ・クリスト伯のことだったんですよね〜。
今頃になってそういえばそうだったと思い出すしまつ。

他の世界名作と同様、こちらもちゃんと読んだ事はなく
今回、大人買いすることになりました。
つーても新書三冊、短縮版です。
少年少女向けの本なら図書館に行けば借りられるのに
辛抱できずにすぐ買っちゃうあたり気が短いなあ、と思う。

でも思ったよりずっと面白くて上巻も一気読み。
週末にかけて中下と読むことができたらいいなあ。

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特殊なテクスチャーを使ったアニメーション
『巌窟王』ではアルベールがメインになっていましたが
こちらの新書訳で読む限り、アニメ作品のほうの青年とは
多少イメージが違いました。

本のなかの時代がかった細かい挿絵も、
それだけで見るぶんには興味深いと思いますが、今回の場合、
イメージが崩れるからヤメテ〜な絵柄でございました。

しかし、翻訳は読みやすいし、なんたって面白い。

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