ISBN:4000042289 単行本(ソフトカバー) 1996/03 ¥2,310

「ヨーロッパを見る視角」岩波セミナーブックス58
著:阿部 謹也 (岩波書店)

内容は岩波市民セミナー「ヨーロッパを見る視角」
1995年5〜6月(全5回)の講座をもとに、加筆したもの。

11世紀以前、日本同様の贈与互酬、長幼の序などを
重んじる『世間』が存在していた欧州。
どのようにして個人を重視する世界に変化していったか。
また日本は何故まだ『世間』が在り続けるのか。

第一講 「世間」からの離陸
第二講 個人の成立
第三講 恋愛の成立と新しい男女関係
第四講 市民意識の成立
第五講 キリスト教と伝統社会

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講義を録音してから文章に起こしたような感じ。
多少「文」としては読みづらいところもある。

博学な人のあっちへ飛んだりこっちへ飛んだりの
余談だけでいくらでも話が続きそうな様々な逸話。
それから歴史の流れ。

多少断定的というか、「私はこう視る」部分については
(あれ、この間の本ではこう書いてあったなあ)などと
比べてしまったが、誰が研究しても同じ答えしか
出てこないなんてつまらないし発展も無い。
社会史や歴史も人の数だけ見方があるのだから
このセンセイのお話も楽しく読ませていただきました。

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