思ったより短い作品でした。
かなり一人よがり〜なところのあるホンだなあ。
台詞、各種書物からの引用が多すぎて
何のことを言ってるのか元ネタをよく知らないと
極めてわかりづらい。
映像は綺麗。それは当然のことのよう。

メカデザインや街中のイメージはスキズキだろう。
飛行機のツバサの先の細かい部分など
デザインは私は余計だと思った。
「メカ」まで生き物くさくしなくてもいいような気がした。
ああいうの好きな人は別に気にならないだろう。

ことさらに残虐な「死体」を見せることを
しないのも良かった。多少は出てくるけど見せ方に
気遣い(笑)があったような気がした。

何度も観返したら、その都度感じることや
考えることが少しずつ変わっていくだろう。
今後、特にこの映画のことを思い浮かべず
手に取った本に、もしその引用されていた文章があったのなら
あるいはアタマの隅に残っていた「言葉」が
登場人物の口からこぼれてきたら、「ああ、そうか」と
ひとりで納得するに違いない。

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「引用」は元を知らない人にとっては謎めいて
たまに使う分にはいい。多用すると受け取る側は
置いていかれてしまう。
「気取ってる」よなあ、って感じ。

気に入っていたり、思い入れのある言葉、
この場面に合うなととっといた言葉など
本人だけがわかっているものを、羅列するとき
「どうせわからないだろうな」と
「わかってくれるよね」という想いが同居する。
たくさんいるなかで「わかってくれるひと」が
いるかもしれないと思う。

今まで自分が吸収してきたあらゆるものから
引っ張ってきた「ことば」を、自分じゃないだれかが
「あ、これは○○のこと?」ってわかってくれたときは嬉しい。
でもこれは私の場合で、他の人はどんなつもりでこういう
引用するのか、それをどんな気持ちで受け取るのかわからない。

ストーリーや映像、細かく感想はあるが
この引用多用が印象に残ってるって事は
わかんない言葉が多かったのがかなり悔しかったのかも。
つまりはケムに巻かれた一回目ということか。

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あと、「ここ、いいよ〜」とか「ここヤリスギ。
ちょっと滑稽」って言いたいことはあれど
公開中でネタバレになるのでもうちょっと我慢する。

私はよくやるんですが・・・
ゲームや映画の情報探してラストでも知ったひにゃ。
そりゃ〜検索するほうが悪いってのはじゅうじゅう承知。

実はこれ観る前に、ネットで公開劇場や評判を検索してて
うっかりイノセンスの鑑賞後感想が目に入ってしまったのだ。
(一行二行くらいは本文も表示されるから)
そこで重要場面を知ってしまい。
「がーーーー!なんだよーーーーぅ」とちょっとガッカリした。

でもそのぶん「それ」がいつ来るのか
ぎりぎり待ってる時間はかえって楽しかった。
お預けくらいながらそのときを待つっていうか。

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最初の劇場版と同じく、相変わらずわからない人は
放っておかれる感じ。ただ、物語全体に関しては
前回よりももっとわかりやすいと思う。
つまんないと感じる人だって多いだろう。
私はとにかく引用云々よりもう一回観て、
自分が「何が」わかりにくかったか確認したい気分。
そのあと改めてそれらを探して、また観るんだから〜。

しかし・・・・
「攻殻機動隊」の最初の映画や原作をまったく知らずして、
「イノセンス」をどのくらいの人が面白いと思うだろうか。

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